tag:blogger.com,1999:blog-80233578983745814522024-03-13T14:06:07.520+09:00行政書士組織論SOHO、一人事務所が圧倒的多数を占める行政書士の業界で、組織的な事務所運営を実現するためのノウハウを
公開しています。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comBlogger87125tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-43367627545652864142023-09-19T22:46:00.002+09:002023-09-19T22:46:15.419+09:00大型化への予想(3)<p>お疲れ様です、塩谷です。</p><p>ちょっとだけSNSにも出勤していたんですが、やっぱ駄目ですわ。大気汚染のような感じ、或いはナウシカの腐海の感じですね、嫉みと憎悪とマウンティングのトルネード。やっぱブログですよ、20年前から行政書士が何か言葉を発するのはブログと相場が決まっているんです。もう書かないの、と同じ日に2人から仰っていただいたのだが、辞めたつもりはないんですけどね。</p><a name='more'></a>ノウハウというと安っぽく聞こえて、もはや叡智といっても差し支えないと思いますが、士業事務所をクリスピーに運営していくためのノウハウは、主にトライ&エラーを重ねた先駆者から口伝によって引き継がれていると思います。実際に私がご質問いただいたことで、私にお答えできること、経験して解を持っていることは何でも答えるし、教えますし、私も先輩やバディ(朋友ね)に質問して教えてもらっています。<p>で、ある一定の境遇で発生する事象には大体すでに解が存在しているので、改めてご自身でそれをトライ&エラーしていただいてももちろん構わないのだが、車輪の再発明になっていないか自省することも必要かと思う。1つずつは小さなことですね、例えば私が最近朋友に質問し解決したことにパートタイマー募集のトレンドについてがありますが、単に当社のニーズと労働市場のニーズが交差している場所を知らなかっただけで、その場所を教えていただくことにより、かなり質の良い、マッチした応募を大量に獲得し、イメージした質と量を獲得することができました。</p><p>何の話かというと、結構昔から(具体的には10年くらい前から)行政書士の業界は全体としてこのようなトライ&エラーを繰り返し、共有し、大型化していく過程にあって、その先には経営統合や合併、買収などの未来が待っていると私は予想していたし、当時から同じような思想、未来予想を持っている人は結構いたんですね。有り体にいえばこのブログ自体がその目的のために(当時は)あって、その時が来たときに当社が業界内でプレゼンスを持っていられるよう、つまり顔が売れているようにするために始めたものでした。</p><p><a href=" http://www.gyo.so/2018/04/blog-post.html" target="_blank">› 行政書士組織論: チキンレースと偏執狂について</a></p><p>そういう未来を予想していた理由は、近隣他士業がそうなっていっていたからですよね。弁護士の四大なんかは典型的ですし、税理士も世界的な会計グループの中に入って行うのが当時既に潮流になっていたので、共同化と大型化の未来を予想するのは結構普通のことと思います。そのために(行政書士の場合特に)それぞれがトライ&エラーの中でちょっとずつ膨らんでいくのだろうと考えていて、「今はそれぞれがこれをやっていて良いのだ、そういう時期だから。ちょっとずつナレッジ共有していけば」と安心していたところがあったようです、私には。正しいプロセスの中にいて過渡期にあると。</p><p>先日某先輩とお食事している際、「全然合併とかMAとか起きんよな、そういう予想から10年経つんやけど」という話になりまして、私は上記の見立て(今そこに向かっている試行錯誤の過程ですから)を再度お話したわけですが、結構これまでと違う角度のご意見をいただき狼狽しました。つまり、いやトライ&エラー期ではなく、既に行書の業界全体としてエラー後の世界を生きてるんじゃないの?とのことです。いや、それを言われますともう返す言葉もないのですが...という笑</p><p>行政書士の市場規模は300〜400億円と一説に言われているそうです。このマーケットを5万人の登録者で割ると100万円にも満たない数字になるわけで、確かに明るい話ではないですね。定期的にSNSなどで勃発し宗教戦争の様相を呈する「行政書士は食えるのか」論争ですが、数字を見る限り明らかに食えないですね。100万なんて1人暮らしでも無理、況や世帯維持をや(ちなみに税理士業界の市場規模/登録者数=2,000万円ですね。全く比較にならない)。食えるかどうかは自分次第とか、やり方が悪いとかの意見とも言えないようなコメントは不知です。個別具体的な事例の話じゃなくて、業界全体の数字を分析すると明らかに食えない、食えなきゃどうにもならない。</p><p>この少ないパイの中で、タウンワーク掲載のノウハウを融通してウィンウィン言ってる場合ではなく、得意分野を共通化して業界を代表する一大勢力を形成すべき時代は、もう既に来ているのかもしれませんね。ただそれを現実化するにはどうすれば良いのか、私にはよく分かりません。10年くらい前に私はそれに近い思想のもとに同業者と合併しそれなりのインパクトがあったと思うんですが、5年で駄目になりました。なぜ駄目だったのか未だによく分かりませんね。個別に見れば理由や原因のようなものがあったような気もしますが、そういう個別的な事象を業界予想の材料にして良いのか分かりません。</p><p>例えば弊社は結構な質量で建設業許可関連のお手伝いをしていると思いますが、じゃあ上場企業の建設会社が合併など検討する際に真っ先に相談が来るかといえば全然そんなことないですしね。大手建設会社から見て、業許可から経審と入札管理まで常に相談先の最上位にある行政書士って国内にいないし、じゃあ弊社がそれを目指します!ってのはないね、他になれる存在もいないと思う。自動車でも入管でもいないでしょ、作るなら糾合するしかない。</p><p>長い目で見ればそうするしかないし、そうなっていくと思うんですね。報酬自由化や資格法人制度などはそれらの動きを後押しするような制度面の変更だと思います。現実にどう動けばそうなるか、先鞭をつけられるのか想像力が足らなくて全然わかんないんですが、そういう思想が先々のトレンドになると思われるので、思考メモということで。</p>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、東京都千代田区 神田35.6954378 139.76755497.3852039638211551 104.6113049 64.005671636178846 174.9238049tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-70096210160112585362023-02-21T23:26:00.003+09:002023-02-21T23:31:33.141+09:00 3年後の世界<p>2020年の年初は日本にコロナが直撃していましたよね。ちょうど3年前の話ですが、正直言いまして会社潰れると思いました。これまで行政書士事務所をやっていてマジ潰れると思ったのは東日本大震災、コロナの2回ですが、後者の方が自分以外に与える影響が大きくなっていたのでマジで震えました。</p><p>日に日に世相が悪くなり、バッドニュースが連発され、経済が終わっていくのを眺めているあの感じは、極小ながら事業を持っている身としては本当に勘弁してほしい、思い出したくない時間ですが、やはりあの時期に何をしていたのかが3年後の今に繋がっているように思います。</p><a name='more'></a><p>卑近な例で恐縮ですが弊社で起きた事例として、私はこの3年でこういうことをしました。つまり、コロナ騒動が起こった直後みたいに世情が荒れているとき、政府は経済的な混乱を抑えるために市場に金を出します。コロナの日本だけじゃなく古今東西のあらゆる政府が同じことをします。それで、弊社も金を受け取ることができました。各種の事業者向け補助金や助成金、公庫による無利子貸付などで手元にキャッシュがババっと入ってきたんです。</p><p>また、経済活動が停滞したことで弊社売上は一時的に少し下がったが、数カ月後には実はコロナ前より伸びたんですね。これも世情が荒れていることの影響だが、荒れると士業は儲かります。おそらく行政が民間をサポートするために平時より門戸を開き、士業はこのアクセスの仲介役になるからだと思う(例えば補助金事前審査とか申請代行などね、弊社はどっちも1件もやってないけど)。</p><p>それで2021年1月頃にはむしろ金融機関の借入を含めた手持ちキャッシュは過去最高になっていました。世情が荒れて先が読めないときには、とにかく手持ちキャッシュを最大化するのがセオリーです。金の出処はどこだっていいんです、とにかく手元に金を吸い込むんですね。その頃には世間に少しずつ経済を立て直す雰囲気が出始めており、じゃあこの手元にあるお金をどうしようかというタイミングで、私はこの金で税理士をメンバーに入れて税務会計をスタートしようと考えました。</p><p>2021年は人探しや各種の調整仕込みして、2022年1月から正式にサービスイン、現在はサービス開始してちょうど1年経ったところですが、昨年9月(サービスインして9ヶ月)くらいでこの部門は単月黒字化しました(通年では笑うほど大赤字ですけど)。税理士をメンバーに入れ税務会計部門を立ち上げるのに金がかかるのはご想像いただけると思いますが、ガツンと先行投資できるくらいのまとまったキャッシュがあるタイミングじゃないとできないんで、もしかしたら私の職業人生で最後のチャンスだったかも。ほんとやって良かった。</p><p>同じ時間軸でお友達の同業者さんたちがいうことには、まとまったキャッシュをもって他社サイトのM&Aしたり、地方から東京に進出してガンガン営業したり(経験上新たな営業手法として「支店開設」とか「物理戦線を拡げる」が一番目に見えた効果が出やすく、失敗するリスクが高く、めちゃくちゃ金がかかり、結構失敗します笑)、一気にスタッフさん3倍に増員したりしているそうです。私もサイトのM&Aしたいしスタッフ3倍増したいですが、上記の新事業に金を突っ込んでしまったので、そこまでの余裕は残っていません。できることは限られており、選択と集中ってやつですよね...私はクライアントのバックオフィスを巻き取るという方向を選択して投下したと思っています。</p><p>--</p><p>余談ですがよくある議論で、私は資格ビジネスのお客様にコンサルっていうのを全くしないで、基本は手続きオリエンテッド、タイムチャージ換算で事業を構築しているし、まず手続きで収支が合うかどうかを考えます。その先にコンサルを〜という命題が見えてもいいと思うんですが、今までしていないし恐らく今後もしないんですね。</p><p>コンサル業務を軽んじているとかダセえとかいうことじゃなく、俺には手続き業の呪いがかかっていて、開業時に参照した先輩たちが北海道や神戸の某事務所さんたちだったため、そのように天啓を受け呪われたと思います。だから開業時の刷り込みですよね、弊社の場合はその先にバックオフィス業務があった感じです。</p><p>--</p><p>こうして手持ちキャッシュを投下してスタートした税務会計はサービス開始して約1年ですが、年商の理論値で数千万まで育ちました。税理士1名+若いスタッフ1名でこの数字なので今のところグッドだと思います。これは私が新しいサービスを始めるときに毎回使う手法ですが、基礎的な見込み客リストは既存取引先があるので、この見込み客リストに対してBtoBのマンパワーを使った何らかのサービス(許認可管理とか税務とか労務とか、保険とか、HRとか、技能実習生とか、なんでもいいです)を提案し、提供していく、アップセルしていくことかと。</p><p>新たなコストはほとんど人件費だけで、オフィスの賃料やインフラコストなどは全部既存のものを使い回せるので、人のお金を回収できるようになればもう黒字です。私は多分このやり方以外はできないですね、一番自分に会ってるしリスクが低い、殆どない。</p><p>若干話が逸れましたが、3年前のあの時点で準備し仕込み始めたことが現在開花していますし、コロナのときに限らず一定周期で仕込み〜開花のサイクルを繰り返しています。コロナ時期は世情が荒れてキャッシュが市場にじゃぶじゃぶ出ていたから、とりあえず手元に吸えるだけ吸い込んで、これを元手にしてちょっと強めの手を打てたから成果もよりはっきりと出ている、といったところかと。</p><div><br /></div>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-58137880695133256482022-08-29T23:35:00.004+09:002023-09-22T09:13:53.356+09:00構造とスライドども、塩谷です。昨日今日で思ったことをササッとまとめて投稿しておきます。<div><br /></div><div>まず早速ですが最近の読了本のコーナーです。 <div><br /></div><div>› <a href="https://amzn.to/3ASFdqK">監視資本主義:人類の未来を賭けた闘い | ショシャナ・ズボフ, 野中 香方子 | 本 | 通販 | Amazon</a></div><div><br /></div><div>かなり陰鬱なダークサイバーパンクですが、現状認識としては完全にそのとおりっていうか、ぐうの音もでない正確さだと思いますね...昔ガタカっていう暗い映画があったが、あんなのに近いすごく後ろ向きな疾走感のある本でした。</div><div><br /></div><div>ビジネスに関連するかどうかは知らんが、美麗な日本語訳も合わせてかなりお勧めですね、本を読むことが好きだと自認がある方には特に(とにかく暗くて憂鬱な本なんだけどね)。</div><div><br /></div><div><a name='more'></a></div><div><br /></div><div>さて、ちょびっと前に大野らの集団として本にちょい載せしていただいた影響かと思いますが、最近何人かのご同業者さんに営業のことなど質問していただく機会があり、毎回同じようなことをお話しました。つまり、スライド作ったらいいんじゃね、という話です。</div><div><br /></div><div>› <a href="https://amzn.to/3CF63Uw">行政書士実務セミナー | 大野裕次郎, 赤沼慎太郎, 池尻真理, 石下貴大, 小澤信朗, 小島健太郎, 阪本浩毅, 佐藤友哉, 塩谷豪, 辰巳優子, 寺嶋紫乃, 原田裕, 古川晃, 宮城彩奈, 若松直, 大野裕次郎 | 本 | 通販 | Amazon</a> </div><div><br />事業的にある程度安定している士業事務所は、断言しますが、毎日フレッシュなアクシデントの連続で...新しい出会いに感謝...という日常を送っておらず、同じようなことを同じように手堅く進める日常を過ごしているはずで、私はこの「同じようなことを同じように」を単純に「構造」と呼んでおります。 </div><div><br /></div><div>とにかくこのブログは構造って言葉ばかりなんだ。サイト内検索してみるとこんな感じです。 </div><div><br /></div><div>› <a href="https://www.google.com/search?q=site%3Agyo.so+%E6%A7%8B%E9%80%A0&oq=site%3Agyo.so+%E6%A7%8B%E9%80%A0&aqs=chrome..69i57j69i58.13724j0j4&sourceid=chrome&ie=UTF-8">site:gyo.so 構造 - Google 検索</a> </div><div><br /></div><div>弊社のここ数ヶ月の取り組みとしては、税務会計部門が今年からサービスインして創業期なので、ここに注力してセールスしていますが、以下の項目を順番に話してプレゼンしている感じです。</div><div><ul style="text-align: left;"><li>建設業者様にフォーカスしたバックオフィスパッケージです</li><li>スタートアップから上場レベルまでの建設業税務のサポート経験がある税理士がいます</li><li>建設業等のライセンス管理が得意な行政書士が複数在籍しています</li><li>大量の手続きを受注処理するノウハウと部隊を持っています</li><li>経審、入札の期限管理や会計と連動したシミュレーションができます</li><li>労務管理もセットで建設業界の働き方改革に対応してます</li><li>Zoom、チャットワーク、クラウド会計対応で来所不要です(こっちも行かないです)</li><li>サービスの流れがこうこうです</li><li>こういう順番で契約してお支払い方法を設定してもらいますので</li><li>料金は税務会計、労務管理、ライセンス管理全部込みで年間●円です </li></ul></div><div>これを様々な方面からリードを引いて建設屋さんにプレゼンするんですが、これをパワポの資料にして提案するんですね。士業のサービスは目に見えないと言いますが、目に見えるようにパワポにするんです。</div><div><br /></div><div>手ぶらで話すのではなくパワポ、スライドにすべきで、それはチラシだとか資料だとかいうことではなく、商談を構造化するためです。手ぶらや手引だけを持った商談は無秩序で支離滅裂なものにしかなりえず、支離滅裂でサービスを売れるのは天才だけだから、凡人の我々はここにパワポで構造を持ち込む必要があるのだ。</div><div><br /></div><div>私はこの手法を、証券マンやコンサル業者、保険屋、デロイトさんなどから学びました。BtoBのサービス事業をしている業者で、私に営業をかけるときにパワポを持っていない奴は1人もいなかった。彼らはきっとセールスの仕方というよりパワポの作り方、読み方を先輩から教わっていたはずで、つまりこれは商談の構造化を意味するのだが、構造にはそれそのものに力が宿っているのだ。</div><div><br /></div><div>ということで、今更ですが士業も面談時にはパワポを用意すると良いです、これがもっと一般化すると良いと思います。スライドのベースなんて凝る必要ない、なんだっていいから作って持ち込むことが先決で、Googleのスライドで全然十分です。 </div><div><br /></div><div>› <a href="https://www.google.com/intl/ja_jp/slides/about/">Google Slides: オンライン スライドショー作成ツール | Google Workspace</a></div></div>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-69587642058074067162022-01-11T18:32:00.001+09:002022-01-11T19:34:28.296+09:00大型化への予想(2)<div>お疲れ様です、塩谷です。2021年もたくさん働きましたね、きっとこのまま毎年忙しく働くのが続くと思いますが、私働くの好きなので全然構わないです。2022年もたくさん働きます。</div><div><br /></div><div>いきなりですが、4年ほど前に以下のような記事を書きました。</div><div><br /></div><div>› <a href="http://www.gyo.so/2017/10/blog-post.html">行政書士組織論: 大型化への予想</a></div><div><br /></div><div>私達の業界にも店舗展開の手法が一般化し、大型化が進んでいくだろうという趣旨です。その後私自身の状況も様々変化があり、かつ業界にもコロナの嵐が吹き荒れたことにより、この展開は小休止していたように思いますが、情勢が安定してきた(この感染症がなんとなく分かってきた)ことで再び活性化してきたみたいです。</div><div><a name='more'></a></div><div><br /></div><div>個別に会社名を出すことを控えますが、2021年から2022年にかけて、地方都市で大きく事務所経営をしている友人各位から、新しく東京に事務所を出すのだと聞かせていただいて、4~5社くらいでしょうか。本格的に東京進出されるそうです。良いですよね、皆で活発に情報交換して新しいことを始めたら良いのだ。我々はそれが許されているのだから。</div><div><br /></div><div>その多店舗化の方向について私の予想が当たって偉いとかそういうことではなく、こうなることは順を追って考えれば分かることなので、この先もきっとどんどん増えると思います。私はかれこれ10年近く地元と東京の多拠点営業をしてきてこの手法のメリットをよく知っているつもりで、やるところまでが結構大変なんだが、やれるんだったらやらない手はないと思うのね。</div><div><br /></div><div>なぜ大阪、名古屋、神戸、広島、仙台など地方都市の同業者が東京に出すのかというと、東京が真ん中だからです。それぞれの地方都市はそれぞれの地方の中心で、いわゆる地方都市圏で言えば真ん中なんだけど、この都市圏の中枢であっても限界が見えてくるんですね。それで東京行ってしまおうとなります。真ん中にすべてが集まります。</div><div><br /></div><div>若干抽象的なので具体的に書き起こすと、主にBtoBを基本とする行政書士業務はその地域にどのくらいの業務量があるかで売上のアッパーが決まる(=地域の人口で大体どのくらいの規模の事務所が作れるか決まる)のだ。人がいないところに会社はないし、会社がないところに行政書士のお仕事はないのだ。それで、私が現在も生活の本拠を置く仙台市は東北地方の中心的な都市であるとはいえ、仙台都市圏の人口は250万人で、すぐに大体のアッパーが見えてしまうんですね。</div><div><br /></div><div>(商圏人口100万人あたりでいくらくらいの事業規模が作れるか、まだざっくり計算もしてないけどやったら面白いと思う。どのエリアで開業するとどこまで売上伸ばせるかの目安になる)</div><div><br /></div><div>日本で第2位の都市圏は関西大都市圏で、大まかに大阪、神戸、京都あたりを合算した人口は1,900万人くらい。仙台都市圏の7~8倍で途方も無い大都市だけど、なんとそれでも関東大都市圏3,800万人の半分です。そりゃ東京行くよ、私達は規模だけを求めている訳ではないけど、事業をしていて東京に出られるチャンスがあれば行くのが経済合理的でしょう。以前横浜の同業者さんが東京オフィスをどうするか検討されていて、私はいらんのじゃないかと話した記憶がありますが、横浜は関東大都市圏の一部として既に東京が営業圏内なので、そういう意味で横浜は東京なので。だからご自身が所属する都市圏の中心から営業エリアが離れている場合は、まずその地方都市圏の中心に近づくのが行動方針としては正しいのではないか。</div><div><br /></div><div>ここまでは前段で、本旨は以下です。つまり5年前は殆どいなかったローカル発の東京組(多店舗展開ともいう)が増えているし今後も増えるんですが、私はこれを想像力の産物だと思います。ファーストペンギンは誰かは置いておいて、誰かがその行動をし始めたから業界ではそれが想定の範囲になるのであって、私達にとってこれはもう想像できるし実現できることになったと思うんですね。</div><div><br /></div><div>今ではもう隔世の感がありますが、20年前には行政書士が独立開業して1,000万円を売り上げるというテーゼは強いインパクトがあったんですね。ですがそのテーゼが共有され一般化された現在ではもう大きな意味を持たない数字になっています。私達は想像できない場所はそこに行こうとさえ思えないが、想像できれば難なくクリアできるのだ。だからきっと私達行政書士の業界では更に事務所の大型化が進み、都市圏間を繋ぐ事務所が増えることでしょう。</div><div><br /></div><div>その先にあるのは事業承継やM&Aの未来...と言いたいところなのですが、そんなうまく行かないと思うんですよね。順当な展開を考えればそうなるのが整合的なんでしょうけど、世の中そううまくは行かないよね。もちろん承継などできれば規模の経営にはとても有利だと思いますが、今の日本式経営や超々々々々属人の業界構造からして、承継やM&Aが成功するのはかなり特殊な状況における人間関係などから偶発的に起こるレアケースだけだと思います。</div><div><br /></div><div>売買の当事者双方がお互いのそろばんだけで話せる土壌ができればまだ可能性があると思うんだけど、日本のM&A市場そのものがまだまだそうなっていないし、況や士業をや。士業は基本は事務所=所長先生の世界ですからなかなか難しいですよね。語弊があることを承知でいうと買い手にとっては商品、売り手にとっては人生ですから。そんな不確実な手段を事業展開の基本方針に入れておくことなんて普通できないので、できたら超ラッキーくらいのニュアンスではないだろうか。</div><div><br /></div>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-76052303216699566732021-10-17T21:22:00.004+09:002021-10-17T21:23:26.074+09:001人法人の使用方法について補考<div>お疲れさまです、塩谷です。コロナが終わったいう言葉には、インターネット買ってきたみたいな馬鹿っぽいニュアンスが含まれているように思いますが、それを分かった上で諧謔として堂々とコロナが終わったと言いまくる取引先の部長さんなど、愛おしいですね。あの力強さが日本企業のボトムを支えているとさえ思うよね。</div><div><br /></div>
巷間には変わった人もいたもので、この素頓狂なブログを読んでくださるに留まらず、極稀に現れる「最近の読了本」に興味を持って読んでくださって、「あれ俺も買って読んでみたっす、おもろかった」などとコメントまで下さるという。千葉くんって弁護士で20代の俊英ですが、ユーの未来、明るいよ。<div><br /></div><div>思いっきり老害コメントをしますが、やはり本を読まない奴は駄目だ、何でもいいからとにかく大量に本を読め、以下から選ぶ必要はないのだが、ちなみに俺は最近こういうものを読んだ。そして今更ながら読書端末のKindleの一番安いやつを買ったのだが、激しく後悔した。買ったことでなくて今まで買わなかったことを。 <div><br /></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00EJA1CJA/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00EJA1CJA&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=a73d5f5647f5f5afc1d6667bdf7f8e07" target="_blank">国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00EJA1CJU/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00EJA1CJU&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=3fc0248fe2c5ec8d5323d798daf464e5" target="_blank">国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4634590905/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4634590905&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=ecb40103d56e50bc39b0e5b5dbdc4a97" target="_blank">新 もういちど読む 山川日本史</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4634640902/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4634640902&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=c45648dc906cb79befbced0b7b543aec" target="_blank">新 もういちど読む 山川世界史</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07TS9XTSD/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B07TS9XTSD&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=dfd219a568e125588134e4d7dd95fa12" target="_blank">三体</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B089M77R61/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B089M77R61&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=acc7e91284121fb29d161b80413571be" target="_blank">三体Ⅱ 黒暗森林(上)</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B089M7M21Q/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B089M7M21Q&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=583c36b4c8ccd581fe1a9ae66f965a99" target="_blank">三体Ⅱ 黒暗森林(下)</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0922H5V2N/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0922H5V2N&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=3365a48a398317636f625b6da267909a" target="_blank">三体Ⅲ 死神永生(上)</a></div><div>› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0922G73JR/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B0922G73JR&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=70d2d161b2709b6770b39a464db4c485" target="_blank">三体Ⅲ 死神永生(下)</a></div><div><br /></div>
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<div>さて、改正行政書士法が施行され1人法人が設立できるようになった訳ですが、士業界の輝ける業界紙、FIVE STAR MAGAZINEさんのまとめによると改正法施行の2021年6月からの1ヶ月で25件の法人が設立されたそうです、メルマガに書いてあった(ちゃんと編集部あて引用の許可をいただいています)。 </div><div><br /></div><div>› <a href="https://www.lifeandmagazine.jp/fivestar" target="_blank">士業事務所のための経営情報誌「FIVE STAR MAGAZINE」</a></div><div><br /></div><div>その後2021年10月中旬まで設立された行法は、全てが1人法人でないのは当然として、4ヶ月ほどで90件くらいのようだ。FIVE STAR MAGAZINEさんがいうように激増と言っていいと思う。ところで、このブログを読まれるような方にはこのマガジンはきっとフィットすると思うので絶対読んだ方がいい、蒙が啓かれ事務所の売上が800倍くらいになるはず、L&M社に幸あれ。 </div><div><br /></div><div>行政書士事務所の法人化の是非、マターなどについては前回まで散々検討しましたので、もうしません。大体これまでの検討の中に起こるべきマターのほとんどが内包されているものと思われ、その殆どの部分をクリアできる1人法人という制度はそれなりに使い勝手は良さそうだと思います。僕は以下のようなことをすると様々な事業展開がありそうだと思っているが(弊社でやるかどうかは別として)、やっている人は今のところあまり聞いたことないが、必然的にどなたか行動に起こされることと思います。半分は思考実験だがかなり蓋然的でしょう。</div><div><br /></div><div>つまりグループ内に1人法人を複数持って上位組織として株式会社等を起き、株式会社と1人行法らの関係は資本関係に基づかない逆方向の疑似ホールディングスということなのだが、ありだと思うよね。旧法でこれをしようとすると社員資格者が常時最低4名必要になり大変なので、想像されてはいたが実際やるには面倒過ぎた。だが1人法人が可能な現在の世界では実現可能性は一気に上がったと思われます。</div><div><br /></div><div>このことにどういう意味があるか思いつくまま列記してみるが、まず絶対にリスク分散、その他として規模の分散、ブランド多角化などだろうか。リスク分散は一番大きな問題で、今後は行法の支店を設置する際に「プロパーの支店なのか」「グループ内別法人の現地事務所なのか」は検討の余地ありなんじゃねえの。真面目に仕事していても業務リスクというものはゼロにできなくて、やらかしも当然一定の可能性があるんで、それで会社全部燃えるより延焼しない構造を持っておくのは合理的ではないか、事業者としてクライアントのためにも検討して無駄ではないと思うが。また、実際に一定規模からの行法にはどこにもスタークラスの番頭さんがいますからね、所長代行じゃなくて支社長のほうが相応しい人。</div><div><br /></div><div>同時に規模の分散も実現できるのだが、本質的にスモールビジネスである行政書士事業が少しずつ大きくなっていって、年売り5000万くらいのときが一番キツいと思うんですよね。この業界の人は勤勉で真面目な方が多いので、そのキツさをその規模感のマネジメントやオペレーション、またはリーダーシップなど定量化しにくい要因に求めてドツボに嵌っているケースを見る気がするのだが、単純に標準課税になるからじゃねえの、と僕は思うんですね。</div><div><br /></div><div>士業のような人件費率が高い(つうか人件費と家賃しかかかんない)事業で簡易課税から標準課税になったらキツいに決まってるんで、それマネジメントの問題じゃなくて消費税納めて金足りなくなってるだけですよ、という。消費税払った上マネジメントの問題を解消しようとサイボウズ入れてもっと金足りないというね。事実その辺の事業規模で踊り場をぐるぐる回り続けている同業者をよく見る、聞く。中途半端に年売り6000くらいになってしまうより、マイクロ法人×2で規模を分散しておくほうが合理的である可能性は結構あると思う、特に行政書士業事業の場合。</div><div><br /></div><div>マイクロ法人といえど法人を1つ持っておくだけで発生する最低限のコスト(基礎代謝みたいなものか)があり、私のざっくりした手掴みの感触でいうと50万/年なのね。イニシャルで書士会の登録費用が30万?くらいかかると思うので、初年度の基礎代謝はなんだかんだ100万でしょう、100万を管理コストと割り切れるメリットが出てくるのはやはり大体5000万/年くらいの事業規模ではないだろうか。つまり消費税差益が100以上になる規模という意味だが。</div><div><br /></div><div>ブランド多角化というのは、例えば低価格路線と高価格路線とかの話ですね。1つの法人でアンビバレントな2つの特徴をアピールするのはどうしても限界があり、エルメスとバレンシアガは同じ売場で売れないんだけど、法人が分かれていれば十分可能性はある。具体例は許認可のA法人と相続のB法人を1つのオーナーシップの中で行うということですね。税理士業界にはありますよね、中小企業会計と相続税申告でブランド(法人)分けてるところ。</div><div><br /></div><div>今回の改正法が予定している使い方かどうか別として、こういう使い方はあり得ると思いますし、あるんだという前提でいると色々夢が広がりますね。M&Aに上記のスキームを噛ませて安全に引き継ぐってこともできるでしょうし。</div></div>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-48899282122558599682021-03-03T09:15:00.000+09:002021-03-03T09:15:59.753+09:00行政書士の1人法人化についての論考(4)<div>ども、塩谷です。本稿を連続テーマの(4)としておりますが、(3)を書いたのがなんと1年以上前ということで、元々全国に100人しかいなかった購読者の方も既にお忘れのことでしょう。ですが新年度になると6月には改正行政書士法が施行されますから、今の段階でまとめておくべきマターかと思われます。</div><div><br /></div><div><a href="http://www.gyo.so/2019/11/11.html" target="_blank">› 行政書士組織論: 行政書士の1人法人化についての論考(1)</a></div><div><a href="http://www.gyo.so/2019/12/12.html" target="_blank">› 行政書士組織論: 行政書士の1人法人化についての論考(2)</a></div><div><a href="http://www.gyo.so/2020/01/13.html" target="_blank">› 行政書士組織論: 行政書士の1人法人化についての論考(3)</a></div><br />
<a name='more'></a><br /><div>法改正により行政書士法人が現在の制度より容易に設立できるようになり(1人法人ができるようになる)、恐らく行政書士法人の数自体は短期的には増加するものと思われます。長期的には分かりまへん。</div><div><br /></div><div>士業事務所を法人化することには、当然様々なメリデメがありますが、上記(3)で挙げた「社員は無限責任である」という点が最も致命的で重大な論点だと僕は思います。次のマターは「持分会社なので社員脱退時を想定した資本構成にしておくべきだ」くらいでしょうか。その他のこと諸々すべて、行政書士法人だから発生する問題ではなく、事業だから発生する問題です(売上とか人材とか....というかお金と人だよね、それが中小零細の問題の殆どすべてでしょう)。</div><div><br /></div><div>このテーマの話を今回で最後にしたく、僕はあと1,000回行政書士事務所を新規開業するとしても事務所を士業法人化するでしょうが、ではこれまでの論考があった上で、現在個人事務所の方は法人化するのが合理的なのか、塩谷の私見をまとめておきます。</div><div><br /></div><div>結論部分を先に書けば、売上との相関だけで言えば大体2,000〜3,000万円くらいまで来て、今後も事業として発展させていくつもりがあるなら、または支店を設置したいのなら行政書士事務所を法人化する必要があるかもね、というところかと。それ以外の場合は資格法人じゃない解決方法がある可能性があるので、なんか格好いいなどの理由であれば、よく考え直した方がいいかも(別に格好よくないから)。</div><div><br /></div><div>僕にとっての士業事務所の経営とは、リスクコントロールしながら保守的な成長性を維持することですね。具体的にいえば、あまり派手なことはせずジリジリと前年比110〜120%くらいの成長率でチームを維持管理し、毎年度繰り返していくイメージです。途中の議論を少し端折りますが、そのくらいの事業規模や成長率を維持しないとクライアントや地域社会に寄与できないんで(現状維持にはあまりポジティブな意義はない)。</div><div><br /></div><div>毎年成長率200%の倍々ゲームとか喧伝するほうが目立つのか格好いいのか知らんが、業界の平均成長率が仮に110%として、ハイリスクで200%を目指すより、平均以下のリスクで115%を毎年達成する方が正しい士業のマネジメントとは思わん?思わんか、そうか。</div><div><br /></div><div>つまりいずれにしろ事業体としての成長というテーマは必ず付いて回ることになり、どこかの段階で法人化すべきではないか、という議論は出てきてしかるべきだと思う。すっごく具体的な数字を挙げれば、売上3,000万円くらいになると従業員が2〜3人いることになると思うが、もう1段階事業体として成長しようとすると、その中には「所長の身を削っても会社の幹部になってもらうべき人材」を育てなければならない。社保、賞与、福利厚生などを整備しなければならない。時間あたりの労働力を提供してくれるだけのパートタイマー・アルバイトが何人いても、事務所のアイデンティティは固まらない。</div><div><br /></div><div>そうなるとどうしても個人事業では都合が悪くなるのだ。たまにそういった福利厚生の整備を嫌ってイレギュラーな手法(業務委託の体をとるとかさ)を使うやつがいるが、売上1億になればそこそこの所帯とみなされるような超々々零細規模の業界(つまり我々の業界)で優秀な人材を確保しようと思えば、少なくともそのくらいの「普通の勤務先」の体裁くらいつくって募集しないと、幹部になってもらえるクラスの人材は採用できない。その場しのぎの脱法的手法なんてどうせ長続きしないのよ、腹括ってフルタイム雇用する以外の道はないのだ。</div><div><br /></div><div>士業というものが根本的に労働集約ビジネスである以上、人材に投資して成長を促す以外に事業体としての発展の途はなく、人が定着して育たないと事務所の成長は望めない。所長がいくら頑張ってもどうせただの人だから、1人以上のことなんてできないのね。</div><div><br /></div><div>ついでに言えば、まともに事務所経営をしているとオフィスをそれなりの場所に借りる必要が出てくるのだが、それなりのところは個人事業だと与信が通らないです。どういう場所のどういうテナントかというのは人材募集に強烈に影響するので、継続的に人材募集して事業所として発展させていくには、やはりそれなりに小綺麗にしておかないといけない。</div><div><br /></div><div>(だって考えてみ、一生懸命勉強して行政書士の資格とって、何が悲しくて小汚い雑居ビルで最低賃金スレスレの無保険労働しなきゃならんの、それでも人材が集まると思ってんの所長だけだかんな。だったら士業諦めて地方のそこそこの会社入って年給400万もらうほうがいいべ)</div><div><br /></div><div>その他にも細かい理由はたくさんあるものの、総論として塩谷が思う士業事務所を安定継続的に発展させていくためには、法人という枠組みは必要なものと言えますね。個人主義的な、特殊なタレントに基づいて個性的な事業活動をするなら個人事務所で良いかもしれないし、その方が合理的な可能性も大いにあるが、塩谷は絶対的に凡人なので。</div><div><br /></div><div>それで、じゃあ資格法人じゃなくてもっと一般的な営利法人でも良いのでは?という話が出てきますが、悪くないと思います。資格業の個人事務所+株式会社みたいなスタイルのところって結構ありますよね。個人の税理士事務所+会計コンサルの株式会社ってスタイルが最も一般的かと思うが、行政書士だってそれで駄目ってわけではもちろんない。</div><div><br /></div><div>ただ、税務と会計をはっきり分けやすい税理士等と違い、行政書士の場合は明確に資格業と切り離せる業務って見出しくい場合が多く、もちろん行政書士業務を株式会社で直請けするなんて法令違反なので、その事業スキームの切り分けがちゃんと出来るなら資格法人に拘らなくてもいいかもしれない(ただしあまりないよ、普通に行政書士事務所やってて、正面切って疑いなく切り分けできる場合って)(例えば広島の産廃の奴なんて違う意味でヤベえけど、彼は官公庁向けの許認可ビジネスを行書、アセスは株式会社ってしてると思いますが、ああいうのは完全に切り分けできる珍しい例ですよね)(まあ普通行書はアセスなんかしないしできないんだけどね)。</div><div><br /></div><div>なので、どストレートに士業ビジネスを続けていくことを考えると、事業規模の問題はあるとして、いずれ行政書士法人化せざるを得ないと思われますよね。で、「俺行政書士法人つくってこんな痛い目にあったのよ!」的なことをいう人ってたくさんいると思いますが、寝てない自慢みたいなものなので、無視していいと思います。そんな個別具体的な話聞いて参考になるわけない。種類としては「私の開業体験記」と同じだ、一般化できない話でなんの意味もない(その類の話に意味があるとすれば、追体験したような気持ちがして楽しいってことくらいか。いずれにしろ事業上の意義は全くない)。</div><div><br /></div><div>制度上の論点としては無限責任と資本構成の問題をケアすべきだってだけですね。作った後にはもちろん運用上のマターなど無限に発生するのですが、多分まだ全体の最適解を持っている事務所は全国どこにもないと思います。</div><div><br /></div><div>一旦ここまでにしておきます。6月から法人が増えていくのかどうか、皆で眺めてみましょう。</div><div><br /></div>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268195 140.8694189.9579611638211531 105.713168 66.578428836178844 176.025668tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-31057806671650972292020-04-11T18:02:00.002+09:002020-04-12T01:05:03.922+09:00リモートワークの要諦 / ただし士業に限るども、お疲れさまです、塩谷です。<br />
<br />
コロナ禍はヤバいとしか言いようがないのですが、弊社東京オフィスは絶賛テレワーク中です。戦時体制の中で士業事務所のリモートワーク、テレワーク導入について知見まとめておきたいと思います。想定は大体スタッフ数5人〜20人くらいの行政書士事務所前提です。細かいハウツーは書いてないよ、こういう考え方で取り組むといいんじゃないか、という話です。<br />
<br />
今更そんなことをまとめて何になるのかって話ですが、塩谷がこの業界のこのレベル感で人様にシェアできるものってこのくらいしかないので、ごめんね。経営全体のことや営業手法のことなどよう分からんが、こういう管理オペレーション系の話はまあまあだと思う、俺。<br />
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<a name='more'></a><br />
最初に余談を入れておきます、インターネットがある世界で行政書士事務所を開業した人は、ほぼ全員がセルフテレワークっていうか、最初に1人しかいなかっただけですが、基本的にどこでも仕事できる基礎教養があるはずです。だから過去に独立体験をしている人は「まあ俺どこでもできるし、なんなら地獄でも」という感じで、あまりテレワーク等については悩んでないと思いますね。<br />
<br />
しかしどうなってんねん、俺開業してから14年くらいですが、その間に東日本大震災(仙台オフィス)とコロナによるシャットダウン(東京オフィス)両方直撃してるんですけど。こうなりゃ怖いものなんて何もねえ。<br />
<br />
では行きます。大本にある基本思想として、たかだか20人くらいの集団でリモートなどする場合、処理や場所は分散しても良いが、管理は1ヶ所(1人)にまとめるべきだね。管理の冗長性はチームの緩みに直結してリモート破綻すると思います。つまり全体の設計を全部理解している人が1人は必要だと思われるね。<br />
<br />
<h4>
PC</h4>
<br />
ノートPCですね。あるいは今ならSurfaceでもいいですね。Surfaceはタブレットと印象をお持ちの方も多いと思いますが、あれは事実上ノートPCです。いわゆる普通のノートPCとの一番の違いはキーピッチ(キーボードの間隔)とか取り回しとかの主に躯体の部分だと思います。士業ユースで考えればスペックは無視できるレベルです。<br />
<br />
この後にも出てきますが今はウェブ会議前提でモノ選んだほうがいいと思いますが、Surfaceはカメラ、マイクが標準でついているので、これ1台あればタイピングしながらウェブ会議もできます。色々くっつけてスタッフに渡す前提だと1台ぴったり10万円ですね。その他としては、LTEを内蔵するかどうかを検討材料にすれば良いのでは。<br />
<br />
うちの会社では、これを見越していたわけではないのだが、スタッフは基本ノートPC+外付けモニタという構成を作っていたので、テレワークになる面子は最悪ノートPCだけ持って帰らせるかたちで対応できます。Surfaceも何台かある(実は俺は使ったことないからよく知らん)。<br />
<br />
<h4>
NAS+VPNなど</h4>
<div>
<br /></div>
データをどこに置くのか問題があります。総じていえば情報全般のことですね。この議論でよく持ち出される理屈が、「クラウドはセキュリティが心配」「顧客応報をネットワーク経由することの云々」ですが、はっきり言ってどこに何を置いてどんなセキュリティしても、漏れるかどうかで言えば絶対漏れますよ。セキュリティが破られるという意味ではデジタル情報が漏れることと事務所に泥棒が入ることは同質のもので、後は確率の問題でしょう。<br />
<br />
ということでDropboxやGoogleドライブなどのクラウド型のストレージサービスでも、NASにVPN設定して運用する方法でも、本質的にどちらでも変わらないと思います。後は使いやすさや集権化の程度、業務オペレーションの設計思想の違いなどではないかと。<br />
<br />
士業のチームで使うことを前提にすれば、一般に士業の方はこれ系のサービスの使用方法や運用など苦手な方が(他の業界との比較として)多いので、クラウドストレージのほうがいいのかもね、という気がします。色んな方がサービスを使う前提で作られているので、簡単に言えば簡単なんですよ、使うのが。同時に触る人が増えれば増えるほど、想定外のユニークなことをしてくる確率(恐れ、ともいう)が高まるので、大体何をやってもリカバリーが効くということで、クラウドストレージが合理的な場合が多いんじゃないでしょうか。<br />
<br />
ちなみに、僕の会社のビジネスモデルに限りますが、士業ワークの生命線は「情報の連続性」です。このことと物理的な制約を天秤にかけて、当社では全ての案件書類を電子化、いわゆるスキャンデータとして保管しています。同様のモデルでスタッフ10人〜になると、スキャンをクラウドストレージに置くことが不可能になる(金がかかりすぎる)ので、ほぼ必然的にNASになってゆくんじゃないかと。<br />
<br />
(でもさ、僕には不思議なんですが、情報の連続性を無視しても事業が成立する世界があるって知ってます?東京です。日本中で東京だけはここが違うので、出来上がるビジネスモデルが全然違うのね、東京のイケイケの奴らと話すとほんとビックリしますよ。それで、コロナ後の世界では恐らくこれも変わるんですね、どう変わるかは知らん)<br />
<br />
(更に付言すると、新人くんやこれから独立しようとする方は、士業のビジネスモデルや成功例などの本、ウェブなどを、その世界に住んでる人たちが主に書いていることを知っておいたほうがいいです。もちろん通用しないって意味でも間違えてるって意味でもない、田舎には田舎のルールがあることを早く理解したほうがいい。遊びのルールを理解しないとゲームには勝てない)<br />
<br />
<h4>
電話とかメールとか</h4>
<div>
<br /></div>
チームが1つの場所で仕事する分にはあまり顕在化しないのだが、空間をシェアしていないと、チームのメンバーが何をしているのか雰囲気で伝わらなくなるので、非言語的な情報が共有できなくなるのだ。電話、メールなどは直通のように見えて、実は空間を共有しているメンバーが何となくそれを共有しているはずで、リモート在宅テレワークはその余白がなくなるので、情報を共有する意識をいつもより3倍増しくらいに持たなければ、案件は一気にタコツボ化する。<br />
<br />
各自持ち携帯、各自持ちメアドは部分最適的になっていくのかと思います。抽象的ですが、チーム持ち携帯やメアドのほうが、今の時代の行政書士事務所には合理的な可能性があるなと。言わずもがなですが、電話の回数は減らす方向のほうが現代的です。<br />
<br />
<h4>
ウェブ会議</h4>
<div>
<br /></div>
お客さんとウェブ会議ができるかどうかは、どういう事務所かによると思います。ただ進捗会議や外部業者とのMTGはウェブ会議でできるでしょうし、やるべきですね。チャットワークかZoomが士業事務所の場合は最適解になる可能性が高いです。<br />
<br />
旧来、ウェブ会議ってシステムを入れてウェブ会議室を作って、つまり100万単位の金をかけて設備投資しなければならなかったので、それなりの規模感がないとただの無駄設備になっていたのですが、今はノートPC、先述のSurface、iPadなど1つあれば2〜3人でしゃしゃっと始められるので、リモートであることの隙間を埋める作業として、弊社は最近かなり頻繁に社内MTGしています。<br />
<br />
チャットワークは同じグループに入っていれば可能(無料版はどこまでできるのか知らん)、Zoomはリンクシェアしておけば何十人でもOK(無料版はどこまでできるのか知らん)です。恥ずかしいのか何なのか、カメラをオフにしてやる人がいますが、ウェブ会議の意味がないっす。非言語情報を交わらせる意味でも、カメラはあったほうが良い。<br />
<br />
<h4>
カーシェアとか小口とか</h4>
<div>
<br /></div>
テレワーク系の要諦は、つまり持たなくてよいものを持たないに尽きるのかと思います。いわゆるサブスクリプション系のサービスも近年で一気に出てきており、合理的な範囲でサブスクリプションに申し込んでも良いかと思いますが、月額費用がかかるものが殆どですね(良いカモになります)。<br />
<br />
東名阪以外のローカルでは車移動が今のところ必須で、サブスクですが基本料金なしのタイムズカーシェアは契約しておいて損しないです。僕の会社ではもう社用車自体を完全に廃止しました。あんまりテレワークと関係ないかもしれないが、在宅から直接役所に車で行くなどのリモートもできると思うよ。確かシェアサイクルも固定費なしのサブスク契約できたと思うのでそれぞれお調べのほど。<br />
<br />
同時に小口現金を少しだけ持ってもらう感じですね。普段は僕の会社はスタッフ個人持ちの小口は用意しておらず、現金(振り込みもクレジットも。つまりお金周りすべて)を扱うのは決められた管理セクションのスタッフだけですが、有事のときには仕方ないよね。<br />
<br />
<h4>
マインドセット</h4>
<div>
<br /></div>
書く順番が後ろになりましたが、一番大事なのは恐らくマインドです。社風とか各人の個性などによる部分も大きいかと思うが、正しいマインドを持ったメンバーでないとリモートは成立しないし、マインドセットがずれていると「あれ、こいつ何もしてねえんじゃね」みたいなメンバーが半ば強制的に浮かび上がってきてしまい、微妙な空気を感じることになります(そして会社に居られなくなりますね...)<br />
<br />
そもそも、という話になってしまいますが、未経験で行政書士として独立して自宅兼事務所で1日中仕事して...売上伸ばして事務所借りて...スタッフ雇用して...何なら法人つくって...という履歴を持っている人には恐らく分からないことなのだが、自宅で仕事することってほとんどすべての人にとって基本的に無理なんですね。コンビニ営業に耐えられるのは社長(所長)だけ、という当たり前の事実を受け入れるところから始めましょう。<br />
<br />
リモートだと通勤がなくて電話が少なくて営業が来なくて余計な間接業務がないから業務に集中できる〜という意見もあるようだが、「そもそも家だ」「周囲に監視がない」「設備がフルでない」などの条件を加味すると、やっぱり確実に生産性は下がります。生産性が上がるスタッフもいて、明らかにリモートのほうが集中して仕事が進んでいる事例もあるが、チーム全体としては下がりますね。<br />
<br />
ある閾値(つまり事務所のことでいえば損益分岐点だと思う)をクリアできるのであれば、リモートの生産性をいかに上げるかを考えるのはナンセンスかもな、と思います。生産性が下がって当然で、それでも崩せないラインを死守するほうが健全なのではないかと僕は考えています。<br />
<br />
<h4>
リンク</h4>
<div>
<br /></div>
本文に関係のありそうな諸々のリンクをまとめておきますので。<br />
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› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07M7N9KCX/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B07M7N9KCX&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=2825ab7122b3f127831e871de35b1381" target="_blank">Surface Go LTE Advanced</a><br />
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› <a href="https://go.chatwork.com/ja/" target="_blank">チャットワーク</a><br />
› <a href="https://zoom.us/jp-jp/meetings.html" target="_blank">Zoom</a><br />
› <a href="https://share.timescar.jp/" target="_blank">タイムズカーシェア</a>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-22119654410443282342020-01-25T18:33:00.001+09:002020-03-14T17:29:08.007+09:00行政書士の1人法人化について論考(3)お疲れ様です、塩谷です。色んなことやっていてブログにもご報告すべきかも知れませんが、すっげえ忙しいです、に留めておきます。このシリーズが始まり3回目だが、早くも少し飽きたので間が空きました。続けます。<br />
<br />
<a href="http://www.gyo.so/2019/11/11.html" target="_blank">› 行政書士組織論: 行政書士の1人法人化についての論考(1)</a><br />
<a href="http://www.gyo.so/2019/12/12.html" target="_blank">› 行政書士組織論: 行政書士の1人法人化についての論考(2)</a><br />
<br />
前回は、行政書士法人の社員は労働者性がないから扱いが難しい、のところまで行きました。今回はまた社員の話で、無限責任について検討したいと思います。<br />
<br />
結論を先に書くと、根本的な解決策はないです。法令上無限責任が続くのが社員でなくなってから2年だから、塩谷が所属していた旧法人で2年前に発生した全く認識していない案件がもし仮に今更燃えたら、俺賠償責任が発生することになるよね笑<br />
<a name='more'></a><br />
このシリーズでは何度も触れていますが、行政書士法人は合名会社をモデルにしてできています。普段仕事をしていて合名会社と出会うことはかなり稀ですが、我らが行政書士法人はこれなんですね。それで、このことに使いにくさの根本の原因があると思います。完全に時代に合ってないです。<br />
<br />
前回の稿でも見たとおり、行政書士事務所を法人化する際、事業の全責任を負う立場、覚悟、その他諸々を受け入れられる人が複数いることは稀です。多くは社長がいて、他に幹部ではあるが対外的な責任範囲を限定される社員がいるケースが想像に難くないですね。ですが、行政書士法上は、つまり制度としてはそうなっていません。登記上の社員が複数いる場合、対外的に全員が全責任を無限に負うことになります。これシビアですよねー、挙げればキリがないほど難点があるので省略しますが、この点だけ取っても、法人化するなら社員はギリギリ必要最小限にするのが合理的な解になります。<br />
<br />
それで1人法人ですね、無限責任社員を必要最小限(1人)にできる点だけ見ても、いいんじゃないかと思います。これまで様々なご同業から、法人化したいができない障害の1つに「社員にできる資格者を見つけられない」と聞きました。つまり無限責任を負わせられるくらい致命的な信用関係をつくれる相手がいないという意味だと思うんですが、1人法人化が可能になれば、行政書士さん1人が自分の責任で法人運営をすれば良いので、致命的なパートナーは不要になります。<br />
<br />
塩谷の見聞の範囲だけでも、このパートナー問題で法人化をためらっていた方が結構いらっしゃるので、単に法人格を得る目的のためであれば、法改正によりガバッと行政書士法人の数は増えるでしょう。よく言われるように、法人化しないとできない作業であり法人化の一番のメリットとして複数営業所を開設できることが挙げられ、実際僕もそうだと思いますが、1人法人の場合はこのメリットは享受できません。営業所に社員たる資格者を配置しなければならない条項は改正されないから、法人化するだけでなく営業所を複数設ける場合には、やはり無限責任社員を配置して2名以上社員の体制にしなければならない。<br />
<br />
なのでもし行政書士事務所を拡大発展させる目的で法人化するのであれば、1人法人化が可能になっても、結局はゆくゆくは無限責任社員を複数置いた体制にならざるを得ないです。論旨からずれていくのであまり深掘りしませんが、東名阪北九州くらいの大都市圏を除く、としておきます。これら大都市圏を基準にして考えると論拠が色々ぶっ壊れます。これら大都市圏はその他商圏をそれほど意識しないでも自活できますが、日本の大部分はそうでない田舎の集合体なんで、大都市圏行政書士法人は1人法人(つまり本店1こ)でも事業拡大が理論上可能、他の商圏の行政書士法人は1人法人をつくってもいずれ商圏を拡げざるを得ない(地元にそんないっぱい仕事ない)からゆくゆく複数無限責任社員の体制になっていくであろう、発展しようとする限り。<br />
<br />
塩谷の元々の本拠地は仙台なので、「仙台結構都会ですよねー、仕事いっぱいあるんじゃ?」と言われることもありますが、限界アルネー。特に弊社は東京オフィスもあるから如実に感じるのだと思うが、日本の地方(田舎)ってほんと疲弊してますからね。まして日本のほとんどのエリアは仙台より相対的に僻地なので、東京発の情報だけを基に行政書士事務所を経営しようとするときっと痛い目を見るぜ、お気をつけ。<br />
<br />
(分かってると思うが一応補足しますが、「神戸だって都会じゃん」「横浜入れないの」などはずれてます。大枠で神戸は大阪経済圏だし横浜って東京や)<br />
<br />
やっぱ少し話がずれてしまいました。行政書士と日本経済圏の話になると俺熱くなっちゃうもので、別の機会にします。行政書士法人には無限責任というマターがあり、1人法人が可能になることでこの点をケアできる余地ができるが、このマターをクリアできるだけで、多くの場合はいずれ複数社員制に移行していくケースがある(しかも結構ある)のではないか、と思われます。<br />
<br />
最初に書きましたが、この無限責任という点を根本的に解決する方法は、現行法〜改正法上ないです。じゃどうすればいいかと言うと、そのリスクに見合う金払うしかねえという身も蓋もない結論に行き着きますね笑。全然笑えないんですが本当にそれしかないので、いっぱいお仕事して、またしてもらって、事業が続くように売上を作っていくしかない、発展させるしかないというところに着地してきます。<br />
<br />
今回は以上です、次に続く予定ですがテーマ未定です、ではまた!塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-52188288810811038132019-12-03T16:08:00.002+09:002019-12-03T18:56:01.561+09:00行政書士の1人法人化について論考(2)お世話になっております、塩谷です。<br />
<br />
今回は(2)なので、(1)未見の方は先にささっとお目通しいただくと宜しいかと思います。(1)が全然バズってないのに笑、(2)を始めなければならない負け戦感ですよね。いえ、このトピックに興味を持っている方なんて全国に推定100人くらいかと思うので、その100人に届けばいいんです。<br />
<br />
<a href="http://www.gyo.so/2019/11/11.html" target="_blank">› 行政書士組織論: 行政書士の1人法人化についての論考(1)</a><br />
<br />
それで、このことを考えて文章化しておこうというのも、絞りに絞ったらもしかして俺くらいしかいないんじゃないかとすら思えるので、せっかくなのでまとめておきます。行政書士を法人化する際の論点としてストリートのデファクトスタンダードになればいいかなと。法律論としてのスタンダードは誰か他の方にお任せします。<br />
<br />
<a name='more'></a><br />
前回は、行政書士法人は持分会社であることで議決と脱退時の保全にポイントがある、というところまで行きました。その他に、まだ持分会社(のうちモデルが合名会社)であることのネックというか、チェックポイントが残っています。合名会社には使用人兼務役員(以下単に兼務役員)という概念がないんですね。行政書士法人の登記上の社員は全員が業務執行権(特定とか社労、取次などは除外)を持つ純粋な役員になります。<br />
<br />
これが何に差し支えるのかというと、行政書士は、売上、水揚げ、稼ぎ、どう呼んでもいいですが、経済的に自立することが厳しいと言われている業界で、実務はイケても事業体としてのキャッシュを回すことが(他の業界との比較で)難しいと言われるんです。「うちめっちゃ稼いでますよ!」とか「売上あげられないなんて怠慢」とか多種多様な意見があると思います、そんなことは分かってる、うちだってめっちゃ稼いでる。個別のビジネスモデルを検討しているのではなく業界全体の総論の話や。<br />
<br />
一般論として、行政書士の業界は営業的に強い子と強い子が手を取り合って法人化するより、営業的に強い子がそうでもない子を雇用する、というスタイルの方が多いです。法人化する際、そうでもない子を社員にすると、表面上は業務執行権を持つ純粋な役員になるが、この立場で実際上は限りなく労働者に近いポジションにある行政書士さんは、はっきり言ってたくさんいらっしゃることでしょう。業界の特殊性というより、そもそも営業的に強くていわゆる社長さんポジションまで来れる人が社会に少数派だということですよね、それが行政書士になると割合が更に下がるということかと。<br />
<br />
(だからといって偉い、すごいことは全然ない。抽象化が少し得意なだけです)<br />
<br />
合名会社の役員は労働者性がないものという取扱しかされないので、端的には労基法の対象外です。つまり残業代、賞与などは損金にならず法定の有給付与なし、労働保険対象外など通常の被用者が得られる保証が何もありません。役員になるならそのつもりで、と言えれば話は簡単なのだが、実際には上記のとおり強い子ばかりが役員になる訳ではないから、労働者として保護されないままゴリゴリ残業で保証なしにしてしまうと、潰れちゃうんですね。<br />
<br />
(ちなみに残業過多で身体壊しても労災でないんですね、労働保険の対象外だから。名ばかり役員とされ官庁から労基法対象者だと指摘してもらえればその方が却って良い)<br />
<br />
第1に合名会社(つうか行政書士法人)の役員たる登記上の社員は兼務役員になれない(=労基法も税務上も労働者性がない)こと、第2に役員になるべくしてなる人と制度上そうなってしまう人には違いがあること、第ゼロに、労働者性のあるスタッフは労働者と同程度に待遇すべきだ、3つのポイントは全て自分の実体験です。労基署、税務署への書面上の照会をして(否認され)、その間にいてくださった登記上の社員が消耗して辞め、労働者として同等に待遇することで定着率が上がり事業の継続性が安定したのは、僕がやってきた旧AIと現FSTGという2つの法人で実際に潜ってきた経緯です。<br />
<br />
比較的老舗の資格法人では、形は違えどほとんど同じような経緯を持っているはずで、言わないだけですね。このマターを何らかの方法で解消しない限り事業として続かない危機感を覚えて、様々な方法でカバーしているはずです。ちなみに塩谷は資格法人と別建てのサービス会社を持つという方法にしています。行政書士に限らず、別建てサービス会社の手法が資格法人の界隈では多いように思います。<br />
<br />
なお、僕は綺麗事を言うつもりはあまりないし、自分が善人だとも思っていない。そうすることが事業上合理的だと思うから(ついでに規定上も正しいし)くらいの気持ちです。人事的に爆発のリスクを抱えて少しの負担を避けるより、多少の経常的な負担(保険料とか)で安定してお仕事続けてもらう方が僕の会社のスタイルには合ってますね。というか行政書士ってそういう職種だよね。<br />
<br />
もちろん真逆の意見があることも承知しています。役員であればゴリゴリやってもらって、役員報酬を多く取ってもらう方が労使双方にとっていいんじゃないか、という意見です。その方針が間違えているとは思わないし、その方が双方にとって合理的な場面も多々あるでしょう。それが合理的に働かず、がちゃーんとなっちゃった局面を自社他社共々何度も見てきたので、塩谷は上記の長ったらしい立場を採っております、俺すごい保守的なんです。<br />
<br />
今回のまとめとしては、行政書士法人の社員は労働者性がないから扱い難しいよ、ということで。次、無限責任ってところに行こうと思いましたが、あまりに長いしテーマも重すぎるので、次回があれば次回に続きたいと思います。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-45015895799609552452019-11-25T17:28:00.000+09:002019-11-25T17:28:31.487+09:00行政書士の1人法人化について論考(1)お疲れ様です、塩谷です。<br />
<br />
行政書士法の法改正がありますよね、衆院通過したので決定したと言える状況だと思いますが(記事出てるからググってね)、このことで少しだけ身辺で情報共有というか、お友達とお話し合いの機会がありました。改正法の施行は1年6ヶ月後なのでまだ先の話ですが、1人法人の設立ができるようになります。他の資格法人で先行している業界があるので、流れとして自然といえば自然だと思います。それで、端的に行政書士法人は一気に増えることになると思います(今800くらい、R1.11現在)。<br />
<br />
<a name='more'></a><br />
行政書士法人を作るのは簡単です、1人法人の発起設立なんて紙書いて出すだけなので、開業したての新人くんにも楽勝で作れるでしょう。ただし、資格法人の制度設計はヒッジョーに使いづらいもので、資格業の中で行政書士は総生産高が最も低いという現実と重ね合わせると、法人を運営するだけで発生するマターが大量にあります。運営ノウハウがあるにはあるのですが、このノウハウって主に口伝で、共有知になってないんですよね。本当にこのノウハウ、情報を必要としている人々が知らない、誰に聞けばいいのかも分からないという状況を感じます。<br />
<br />
ノウハウ自体は業界内にちょっとずつ蓄積されてるんですよ。これから法人を作られる方に同じトライ&エラーをしていただいても良いんですが、知っていれば回避できるマターもあるので、何回かに分けて書いておこうと思います。初めて読まれる方もいらっしゃることと思うので、偉そうにてめえは誰やねんという疑義について、塩谷には大体以下のようなキャリアがあります。<br />
<br />
<ul>
<li>1人で個人事務所経営</li>
<li>既存の行政書士法人にジョイン、政令指定都市での支店長</li>
<li>ジョインした法人での共同代表(営業所数は都市圏で5)</li>
<li>行政書士法人の分割とM&A</li>
<li>新設法人の設立と代表者就任(営業所数3)</li>
<li>グループ内社労士事務所の1人法人化と管理運営</li>
</ul>
<br />
資格法人の管理者としては7年くらいのキャリアですかね。行政書士の実務家または経営者としてどれほどのものかは知りませんが、資格法人の管理経験はあると言っても差し支えないかと思います。ちなみに、1人法人制度ができること自体に塩谷は消極的です。制度上の整合性などいうわけでは全くなく、これまで何年もひいこら言いながら運営してきた資格法人が1人でできるようになっちゃったら、法人であることの優位性が相対的に弱まるべ。すっげえ大変だったんだよ、その果実が弱まるなんて納得いかねえ...。<br />
<br />
さて、冗談はこのくらいにして、まずこの法人制度のことを元々どういう設計か、の部分から検討して解説してみます。いわゆるブロガーが書くようなブログスタイルの構成になっておらず、読みにくいかもしれないですが、論考ってこういうもんだと思うので仕方ないですね、ごめんなさいね。<br />
<br />
大前提として、行政書士法人は「持分会社」で「無限責任」、社員資格は「行政書士会に登録されている行政書士であること」です。つまり社員資格を行政書士に限定した合名会社だということです。ちなみに、税務上も行政書士法人は合名会社の規定が準用されるので、まあつまり合名会社ってことです。これは大前提で、どこまで行っても必ずついてくる決まりごとなので、この芯を外すと碌なことがありません、ナンセンスです。<br />
<br />
まず持分会社であることです。持分会社には出資額に応じた議決権という概念がありません。だから社員が複数いる場合、議決は基本的に社員間の合意をもって行われることになり、いわゆる資本の原理は働きません。行政書士が普段お手伝いする株式会社の設立業務では出資比率が問題になったりしますが、出資比率は議決権に直結するからですよね。金を多く出した人が(基本的には)一番声が大きく、利潤を取れるのが株式会社をはじめとした資本の原理なので、経済合理性でいえば行政書士法人もそうなっていて欲しいのですが、実際にはそうなっていません。金を多く出しても決議の際には同じく1票です。ちなみに、これを出資比率に連動させるような定款上の規定を作れるかどうか検討したことがありますが、結論としては不可能ですね。複数の公証人さん達と揉んで揉んで出た結論なので、少なくとも現行法令と運用上は不可、ということで。<br />
<br />
1人法人が設立可能になることで、もしかしたらこの持分会社であることの問題点は局地的なものになるかも知れません。支店設置しない1ヶ所営業所の法人であれば、最低限1人の行政書士が社員としていれば法人格を維持できるからです。現時点の行政書士業界のことでいえば、法人を設立するに至る類型として(Aパターン)事業として一定規模になった独立開業者が他の行政書士を事実上雇用するが法制度上社員として法人設立する場合と、(Bパターン)意気投合して盛り上がっちゃって友達同士で法人設立する場合が多いと統計上の根拠を持たずに考えていますが、(Bパターン)はほとんどコメントしようがないっていうか、好きにしなはれしか言い様がないので置いておくとして、(Aパターン)の場合は、事実上の雇用関係なんですね。この場合、決議が社員による合意に基づく(=出資額に応じた議決権ではない)ことが、問題になる可能性がありますね、というか問題になるんですね。<br />
<br />
事実上のオーナーの方としては、俺が金出して責任者やってんだから俺の思う通りに進めるんや、と考えるのが心情でしょうが、制度上は他の社員の同意が必要で、オーナー以外の社員がマジョリティの場合には否決されてしまいます。出資比率が100:1:1でも、です。1人法人の場合議決は本人のみなのでこの問題は出てこないかもしれませんが、支店設置する場合にはやはり原則にかえって複数の社員が必要になるので、恣意的な法人運営はできなくなります。<br />
<br />
これを複数社員間の議決問題を解決する(根本的な解決にはなりません。運用上なるべくなだらかにするだけです)方法としては、主だったものとして2つあります。1つは元も子もないですが、複数社員間で利害が発生しないような、経済上も社会通念上も職業倫理上も齟齬のない王道経営をすることですね。ぐうの音もでない綺麗事経営ということですが、この方法論の問題点としては、自分以外の社員も同じく高い倫理観を持っていないと通用しない点です。ワンマン経営はできなくなりますが、そもそも行政書士として独立開業したい人なんて基本全員ワンマン経営者なんで笑、論理破綻してるとも言えます。<br />
—<br />
ただ、事業として安定継続的に発展してゆくゴーイングコンサーンの精神でいえば、この王道経営を成功させないと行政書士はいつまで経っても行政書士のままだとも思います。それはまた別の話ですね、余談です。<br />
事実上論理破綻してる部分はあるが、塩谷がやろうとしているのはこの路線です。だって他にやってる人がいないから。<br />
—<br />
主だった手法のもう1つ、とりあえず複数社員の行政書士法人をスタートさせたい場合のテクニックとして、(正しいかどうかは知りませんが技術的に可能)顧問の税理士さんに行政書士登録してもらって社員になってもらう方法があります。自由度の高い経営はしたいが法人にもしたいニーズには嵌ると思います。詳しいハウツーはお調べいただければ出てきますので、調べてください。方法論としてあり得ますし、実際僕の友人でこれをしてる方は結構います。本店1+税理士兼業支店1+事実上従業員である社員常駐の支店1で、3店舗までならマジョリティを確保したまま複数支店展開することができます。顧問税理士さんとしては、事業上の事実上の責任者は誰なのか理解しているので、オーナーに離反する合理性がないです。<br />
<br />
他にも、本質的に議決権の問題を解決していないですが、他の社員に言うことを聞かせるという方法もあるっちゃあります。嫌です、と言われたら議論終わりなんですけどね、ただ現実社会では嫌というのも労力のいることだから、そこまで細かい制度設計をせず、事実上一番金出した人が一番偉いってスタイルになっている法人が殆どです。そのスタイルでやって痛い目にあって、制度設計ちゃんとしようというトライ&エラーが繰り返されています。<br />
<br />
んで、議決権に連動しないから自分の出資も最小限にしよう、とは考えない方がいいです。行政書士法人で事実上のオーナー経営をしたいのなら、他の社員より多く(できれば比率として圧倒的な差がつくように)出資しましょう。理由はこれまでの論考と一緒で持分会社だからですが、社員は何らかの理由で脱退することがあるのです。その時、持分の精算は金銭をもって行うことがほとんどですから、仮に出資を1:1にしていた場合、自分以外の社員が脱退するときに必要なキャッシュは単純計算で純資産の半分になってしまいます。純資産の半分キャッシュが飛んだらはっきり言って死にますよ(会社が)。<br />
<br />
これは何も個々人の手残りのことだけで言っているのではなく、純資産の半分キャッシュで吐き出してフロー悪化したから一時的に借入で凌ぎたいと思っても、そんなとこに金融機関も貸しにくいですし、人の異動程度のことで業務継続性が危うくなったとして損害を被るのは依頼者である企業なのですから、純粋な企業防衛、資本政策の一環として対策しておくべきですね。資本政策なんて大仰なものでもない、10万円と100円で出し合うくらいのことです(うちの会社は完璧これです、税理士は入れてないけど)。<br />
<br />
はい、合名会社であることの議決等の問題について一旦終わり。すっごい長くなってしまったので稿を分けます、ニーズがあれば。ニーズはいいね!とかシェアとかで数値化できるかたちに表してくださーい。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268195 140.86941837.8695125 140.223971 38.6668775 141.514865tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-89924443634494817822019-10-09T09:10:00.000+09:002019-10-28T14:08:27.580+09:00行政書士法人化とマーケットの行方についてお世話になっております、塩谷です。<br />
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数年来スタンディングデスクで立ちっぱなしで業務しておりましたが、事務所移転に伴いレイアウトの都合でスタンディングできなくなってしまい、この数ヶ月は通常の事務椅子に座ったまま仕事しておりました、だがやっぱりどうしても駄目だ、俺はとにかく立ちたいんだと一念発起しまして、わざわざオフィスのレイアウトを変更しインフラ屋さんを呼んでOAフロアを敷き直し、今週からスタンディング生活が再開しました。最高です、すっごい疲れるけど。<br />
<br />
オフィスユースのスタンディングデスク、たくさん種類がありますが、どれも結構高額です。僕はIKEAのバーカウンターを買ってきてそのままデスクに使ってます。調子いいですよ、お試しあれ。<br />
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<a name='more'></a><br />
さて、今日の論旨をお書きする前にいつもの告知をいくつか。まず以下の本をカートに突っ込んでいただいて笑。<br />
<br />
<iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=officenakanoy-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS2=1&detail=1&asins=4863674945&linkId=8b4463be7e770be059ce39547000feb9&bc1=ffffff&lt1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr" style="height: 240px; width: 120px;"><br />
</iframe><br />
<br />
今度は名古屋でお話しさせていただきます。テーマは王道許認可をフックにしたチームビルディングについて。東海地方の方はぜひ。<br />
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<iframe allow="encrypted-media" allowtransparency="true" frameborder="0" height="727" scrolling="no" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fnakanoya.me%2Fposts%2F133621024575105&width=500" style="border: none; overflow: hidden;" width="500"></iframe><br />
<br />
無料メールマガジンも発行しております。以下のリンクから登録してくださいませ。自分でも登録して届くたび読むのですが、結構良いものですよ、3日に1通なので重くないし面倒くさくないし、ちょっとしたペースメイクができる。メルマガといっても、僕の考え方を押し付けるような種類のものではなく、完全に実務的なことしか書かれていないので、単に業務知識を気軽に斜め読みするものとしてお読みいいただければ嬉しいです。<br />
<br />
› <a href="https://shigyoseminar.com/shioya/" target="_blank">建設業許可マスターメールマガジン</a><br />
<br />
続いて論旨いきます、以下の稿のことでたまにご質問をいただくので、令和バージョンをアップデートしておきます。当時と比べて状況も少しずつ変わってきてますからね。体感でも、お会いしてお話する方には法人の方が増えているような気がします(統計はない、体感的に)。<br />
<br />
› <span id="goog_180900003"></span><a href="http://www.gyo.so/2014/08/blog-post.html" target="_blank">行政書士組織論: 行政書士事務所を法人化して変わること</a><span id="goog_180900004"></span><br />
<br />
近い将来に行政書士法人も法改正で資格者1人で作れるようになるみたいです。弁護士や社労士と同じような制度設計になるのだと思います。支店設置ができることが法人化の大きなメリットの1つと言えると思いますが、1人法人は支店が作れません(営業所ごとに役員の資格者が必要だから)。じゃ意味ないのかというと、以下の点で十分メリットはあると思います。<br />
<br />
先の記事にも書いていますが、与信上有利になるというメリットがあり、取引先が大きくなるほど個人事務所との取引を嫌がる傾向があるため、専門知識や実務能力には自信があるが個人事務所で信用力が弱いなどのウィークポイントをお持ちの場合には、この点のメリットは享受できるでしょう。<br />
<br />
この与信上のメリットは年々増してきています。以前はそこまであからさまに言わない傾向がありましたが、近年は取引先からはっきり言われるようになってきましたね。謄本とNDAセットでくれ、みたいな。資格法人という制度そのものが、資格業だけでなく一般企業(の総務部)にも浸透してきているということだと思います。んで、行政書士さんならご存知のとおり、こういう傾向は強まることはあっても緩まないのです(コンプラ対応とかと同じです)。<br />
<br />
取扱業務や営業エリアなどにもよりますが、BtoBを都市圏で行っていく場合には、法人化は避けられなくなっていくものと思います。資格法人制度そのものの是非などとは切り離して、相手が求めているのはそういうもの、という割り切りをします。<br />
<br />
一歩進んで、他にこういう記事も書いています。<br />
<br />
› <a href="http://www.gyo.so/2017/10/blog-post.html" target="_blank">行政書士組織論: 大型化への予想</a><br />
<br />
行政書士業界全体の生産高は、相対的に個人事務所から法人事務所にパーセンテージが移行していきます。すっごく雑に言えば個人事務所の売上を法人事務所が食っていく構造になります。法人は構造上、大型化していくんです(法人になれば大きくなるという意味ではない、念のため。売上が立たなかったらもちろん潰れる)。<br />
<br />
それで、資格法人そのものの使い勝手の悪さが分かってくると思います。資格法人は合名会社をモデルに作られており持分会社なので、まあ後は各自お調べいただくとして、厳密な意味で資本の原理が働かない上に無限責任であるという(言っちゃあ悪いが)かなりしょっぱい制度です。<br />
<br />
つまり人の要素が強すぎるんです。資格を持っていることを前提に、人の要素を強めるため合名会社をモデルにして制度設計したのだと思いますが、令和の時代に合名会社って...と思います、僕は。これから法人化しようという人、過去に組織運営で良くない経験をした人と話すと、問題がこの人の要素に集約されてくる場合が多いですね。<br />
<br />
んでこの思想を更に進めていくと、人の要素を減らして資本の要素を上げていく方向になり、非資格者の出資(持分会社なので当然役員にもなる)を可能にする法改正が待たれる、と僕はかねがね考えています。その先にあるのは、資本でぶん殴られる資格者ですね...。資本がこの業界に入ってきて僕が生き残れるか知りませんが、資格法人制度自体は過渡期という見立てなので、そうなるべきなんじゃないかと思っています。<br />
<br />
以下のような話もありました。黒田さん引用させていただきます。<br />
<br />
<iframe allow="encrypted-media" allowtransparency="true" frameborder="0" height="808" scrolling="no" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fhiroshi.kuroda.777%2Fposts%2F2546690032113842&width=500" style="border: none; overflow: hidden;" width="500"></iframe><br />
<br />
現在では士業の独占業務というものが法定されていて、それこそ上場企業はコンプラ徹底なので、絶対に独占業務には手を出しません。が、実は独占業務の周辺には合法的に一般企業が扱える業務が存在していて、これはサービスとして合理化できるんじゃないか、という話もあります。その上段に、民間企業による資格法人への出資という未来が別立てで用意されているのではないかという。<br />
<br />
士業は手間仕事では将来食えないってことだと思います。もちろん、僕は全然悲観してませんし、資格業で(最悪自分と女房子供くらいは)食えるとも思っていますが、手間オリエンテッドだった士業の歴史を鑑みるに、マーケットは個人事務所から法人事務所へ、そしてごそーっと民間資本へ流れていくのかなと思っています。<br />
<br />
(脅してるわけじゃないです、実際freeeやMFクラウドなど使ってみると分かりますが、税理士事務所が担ってきた記帳経理という手間仕事はもう業務として消滅すると思います。で、税理士は税その他ファイナンスのスキルを上げていく必要に迫られています)塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-70318257743197206442019-09-09T18:06:00.001+09:002019-09-09T18:06:07.629+09:00虎の子と熱血についてお世話になっております、塩谷です。<br />
<br />
テーマがマニアック過ぎてほぼ誰の目にも留めていただけないことで、ある意味著名な当ブログですが、マニアックなものは興味がある方には結構刺さるという特徴もあります。絶対数が少ないだけで、興味を持たれる方がいないわけではない。で、僕はこのブログからお金儲けしようなんて思っていないので、数なんてどうだっていい。先に意見表明をしておくと実際に会った時に話が早いんや、お前こんなこと考えてるんだろ、みたいな。<br />
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その数少ないディレッタントの方々から、もうちょい更新頻度をあげよ、とお叱りをいただいております。この稿の続きを読み進める前に、まずは以下のリンクから青い本をカートに突っ込んでいただけると私は嬉しい。いや、僕に大してお金は入らない(よほど重版しない限り初稿分で終わり。だから刷った段階で金額は決まっており、売れるかどうかは僕の身入りに関係ない)。だがせっかく出させていただいたので、できるだけ多くの方にお手にとっていただきたい。<br />
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<a name='more'></a><br />
<iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=officenakanoy-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS2=1&detail=1&asins=4863674945&linkId=8b4463be7e770be059ce39547000feb9&bc1=ffffff&lt1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr" style="height: 240px; width: 120px;"><br />
</iframe><br />
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先に告知が必要なことをまとめてしまいますが、今度は名古屋でお話しさせていただきます。テーマは王道許認可をフックにしたチームビルディングについて。東海地方の方はぜひ。<br />
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<iframe allow="encrypted-media" allowtransparency="true" frameborder="0" height="727" scrolling="no" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fnakanoya.me%2Fposts%2F133621024575105&width=500" style="border: none; overflow: hidden;" width="500"></iframe><br />
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無料メールマガジンも発行しております。以下のリンクから登録してくださいませ。自分でも登録して届くたび読むのですが、結構良いものですよ、3日に1通なので重くないし面倒くさくないし、ちょっとしたペースメイクができる。メルマガといっても、僕の考え方を押し付けるような種類のものではなく、完全に実務的なことしか書かれていないので、単に業務知識を気軽に斜め読みするものとしてお読みいいただければ嬉しいです。<br />
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› <a href="https://shigyoseminar.com/shioya/" target="_blank">建設業許可マスターメールマガジン</a><br />
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お気づきだと思いますが、もしかして塩谷って他人様が作ったスキームに乗っかってるだけじゃね?とお考えの方がいれば、完全に正しいです。言わば乗っかってるだけで、別の言い方をすれば他人様と協力して活動しています。自分の常識だけで生きていても、つまらないよね。<br />
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本題に入りたいと思います。論旨を先にまとめると、もしかして組織維持よりスタッフ優先の時代なのかもしれないということですね。(士業にとって)法人にして組織を作るのは平成的、では令和的な組織観ってどういうものだろう。<br />
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定期的に開催されているものですが、全国行政書士法人会という集団があり、この例会で研修、意見交換会のようなことをしています。先日開催された第3回では船井総研さんから4人も来ていただいて、業界の人事トレンドのことをレクチャしていただきました。採用にはこの媒体使うといいよ、というような豆知識もサラサラと出てきますが、さすがこういうノウハウを無限に持っているのは日々業界リサーチをしている事業者さんの強みだなと、俺そういう情報全く持ってないもの。例えば、6年前と現在で行政書士の受験者数が35%減ってるってご存知?僕は知りませんでした、恐ろしいことです。<br />
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<iframe allow="encrypted-media" allowtransparency="true" frameborder="0" height="613" scrolling="no" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fgyoseishoshihojin%2Fposts%2F783341002068951&width=500" style="border: none; overflow: hidden;" width="500"></iframe><br />
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業界の採用人事トレンドについてとてもロジカルな解説をしていただきましたが、このことを縦軸に、行政書士業界が士業の中でも市場規模が最も小さい(=採用規模も最小)ことを横軸に考えると、自社が中長期的に想定している事業規模を超えて採用したらぶっ壊れる、採用にもアクセルとブレーキ同時踏みのような事態が容易に想像される。つまり、行政書士業界で売上単体1億というと近年では結構ザラになってきて、1人年売り800万計算だと大体12〜13人、2億で22〜25人くらいなので、一気に10人採用ということは殆ど起きないんですね。また、1人採用のインパクトが大きくて、10人事務所だと1人採用で人員構成の約10%変わってしまうので、これらを重ねて考えると、現実的には1人をじっくりじっくり吟味して恐々採用する、というのがスタンダードなのかと思われます。<br />
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更に、少子高齢化など私たちの力ではどうしようもない大きな潮流の中、上記のじっくり吟味して採用する1人でさえなかなか集まってくれないようになっていて、チームを作るという作業そのものが難易度の高いものになりつつあります。<br />
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すっごい乱暴な言い方をすれば、5年くらい前まではまだ良かったんですよね。売上さえ立てられればスタッフが入れ替わるのは「しゃあない」で済むことも多かったと思われ、売りが先、人は売りについてくるもの、のような世界は確実にあったと思います(更に付言すれば、完全に良くない風潮だと思いますけど、士業の世界って資格業=自己実現みたいなところあるでしょ、資格商売で働ければ私は本望です...みたいな。キモいよね、その心理というよりそれを内包している業界そのものが)。首都圏その他の大都市圏ではこれが崩れつつあり、数年前から「仕事はある、でも人が足りなくて受けられねえ」という話を良く聞きます。<br />
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それでもなんとかかんとか採用するんですが、業務にうまくフィットしないとか、入ってみたら思ってたんと違うと辞められたりとか、丁寧に業務を教えたところで独立しまーす!みたいな笑、いや全然笑えないんですけど、じっくり吟味した1人さえ全員が定着してくれるわけではないので、行政書士事務所に定着したスタッフというのは、それはもう全員が虎の子になるわけです。<br />
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令和元年の現時点では、としますが、行政書士事務所を運営するにはチームを形成して定性的な組織を維持する方が事業上合理的です。定量的でランダムな組織を作るには行政書士そのものの制度設計が柔軟じゃないと思っています。簡単に言えば、雇用スタッフを複数配置する運営が合理的という意味です。虎の子を時間をかけて育て、教育し、自社にフィットする人材になっていただくのが得策かと。<br />
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教育プログラム、将来ビジョンの浸透、キャリアモデルの提示などの施策が必要になるということですよね。もちろん売りがなければこれらの施策も絵物語なので、事業を安定継続的に発展させるモデルも不可欠です。中小零細の親父の悩みは売りと人、とは昔から言われていることですが、俺今更このことに気づいてんのね笑、阿呆なのか馬鹿なのか、それとも見て見ぬ振りをしてきたのか。<br />
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違う角度から言えば、行政書士の業界もやっとこの中小零細に追いついてきたということで、ポジティブに捉えられるかなと。ちなみに将来ビジョンやキャリアモデルなど、どちらかというと熱血っぽい方面の話になりがちだと思いますが、塩谷はこういうのすっごい苦手です。恥ずかしくて何を話せばいいのか分からない。もっとフラットに平熱でこういう話をできるようになれば、私も会社の皆さんも、次のステップに進めることでしょう。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-3123919303970029812019-07-24T21:51:00.001+09:002019-07-24T22:10:30.907+09:00独立開業と地獄についてお疲れ様です、塩谷です。<br />
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先日マイメン小島くんが主宰されている <a href="https://www.youtube.com/results?search_query=%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%9B%B8%E5%A3%AB%E5%AF%BE%E8%AB%87TV+%E5%B0%8F%E5%B3%B6&sp=CAISAhAB" target="_blank">行政書士対談TV </a> という、おもろい企画で対談させていただきました。動画がYoutubeに上がっておりますのでリンク貼っておきますね。<br />
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<iframe allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/GpLuX8Fwsl0" width="560"></iframe><br />
<a name='more'></a><br />
こうして客観的に自分が喋っているところを観て感想は2つ、目が垂れたなということと、早口で手許の動きがうるさいなということですね。目が垂れたことについては、セルフイメージが20年来更新されていない証拠かと。早口で手許の動きがうるさいことは、深層心理学でいうとどういう意味があるのか知らないが、ご存知の方がいらっしゃっても教えてくださらないほうが良い。自分の深層心理など知らないほうが幸せに決まっている、知らなければ幸せでいられることはたくさんある。<br />
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ちなみに、同日同タイミングで <a href="http://office-mot.com/" target="_blank">本山ちゃん</a> の動画も撮影されており、横で聞いていたのだが(動画には横から口を挟む僕の声が入っているが)、ぜひ2こセットでご覧いただくと宜しいかと思う。どちらも行政書士事務所を運営し始めた初期のことを話しているが、僕より本山ちゃんの方が近過去のことを主観的に話しているため、リアルになる。僕の話は10年以上前のことだから、美化も誇張もしていないつもりだがやはり実効性は薄くなると思う。<br />
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<iframe allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/oxdP0LRoEVU" width="560"></iframe><br />
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これまでの小島くんの経験上、ご覧いただくのは主に業歴の浅い新人さんたち、またはこれから開業準備を始めようか或いは始めたかという段階の助走期間に入っている方たちが多いとのことで、小島くんから提案される議題もその線に沿ったものだったので、近年ではあまり人に話さなくなった開業当初のことをお話ししました。僕の動画のうち、トピックとして我ながらまあまあ良いと思ったのは以下。<br />
<ul>
<li>月5万円を着実に稼ぐ練習をしないで独立するのは時期尚早だ</li>
<li>月30万円のノウハウではなく5万円のノウハウを実地で掴むべきだ</li>
<li>先行者利益を取れ(他人の真似するな)</li>
<li>先行者の作業でなく思考のフレームをパクれ(他人の真似しろ)</li>
</ul>
なんか動画に含まれないことをトピックにしてしまったような気がしますが笑、まあこんな感じのことを30分くらいお話しています。小島くんがわざと狙ってしていることだと思いますが、無料で一般公開されている動画なので、基本的には「過去に何をしてきたか」を質問でなぞっていて、行動のベースになっている思考などは含まれていませんね、30分ってそんな話に十分な時間じゃないですし。<br />
<br />
僕はこういう、独立開業をどうやって軌道に乗せるかという種類の話があまり得意じゃありません。ある程度前提条件が揃った雑多な項目を整理整頓してあるべき方向性を示し、計画を立てて実行していく作業の方が得意なんだね。<br />
<br />
本山ちゃんの話は、実に内容の濃い開業話で興味深く拝聴しました。特に、独立前バイトしながら知り合いの紹介でどっかの何ちゃら事務所でちょっとだけ働いて、行けそうだから自宅開業で...的な話は、誰もが持っている開業譚でしょう、聞いてて泣けてきましたね。この独立時の苦労を骨身に染みて知っているから、創業経験というのはとても貴重なのだと思います。<br />
<br />
んでですね、それに続く話で本山ちゃんが悪いというつもりは毛頭なく、言っていることは完全に正しいし僕個人も基本的な考え方は同じ(たぶん小島くんも同じ)なんですが、業界歴10何年の中堅おっさん行政書士である僕は、「やればいいじゃん、なんで飛び込み営業しねえんだよ。直電テレアポしても結果でるんだから」と言われ潰れてしまった若者を何人も見てきてるんですね、潰れるってのは事業としてだけでなく人間的社会的に、という意味を含みます。だから、やれる人はやればいいんじゃね、やれないなら他の方法でいいと思うよというスタンスです。<br />
<br />
他の方法のノウハウは業界ではほとんど共有されていないね。僕自身も10年事務所をなんとかかんとか続けてこられたのは、ほとんどラッキーで九分九厘が運みたいなものなので。<br />
<br />
ともかくこの辺の話は泥臭いですね、格好いい話でもない。ただ、インディペンデントな士業事務所を自前で立ち上げるためには絶対に避けて通れない話だし、今は涼しい顔して偉そうにしてる大先生も、言わないだけで過去にこの季節(僕はこの季節のことを単に「地獄」と呼んでいるが笑)を絶対に通ってきています。<br />
<br />
開業譚はこれまでも色んな人から散々聞いたが、個別的すぎてここから一般論を導くのはほぼ不可能だと思われ、数少ない共通項として言えることは「社会性がある」と「実務的にヤバい」かなと。マーケッティングとかウェブのノウハウとか、名刺の作り方、DM、異種交流会、名簿屋さんの活用、飛び込み営業など様々ノウハウのような話があるが、僕はこれらは枝葉だと思っていて、士業の我々にとって唯一にして絶対の必殺技は結局実務能力なので、何をやっても実務能力の担保がないと地獄をくぐり抜けることはできないよ、ということかと。<br />
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保険屋さんとウィンウィン笑になっても事務所は成長しない。地獄の季節を生き延びるには、まずヤバい実務家になるしかない。逆に言えばウェブサイトなんか持っていなくてもヤバい実務能力さえあれば周りが放っておかないから。<br />
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その他、動画にはないが収録後に行ったおでん屋さんで、面白い話を色々教えていただきました。やっぱFacebookやメルマガに書いてある話じゃなくて、会って聞く話が一番おもろいよね、以下のが僕としては一番良い話だった。<br />
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› <a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%88%E7%94%BB%E7%9A%84%E5%81%B6%E7%99%BA%E6%80%A7%E7%90%86%E8%AB%96" target="_blank">計画的偶発性理論</a><br />
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自分の常識の中だけで動いても結局自分の世界観で完結してしまうので、つまらないんですよ。僕自身が完全にこの罠に嵌っていて、今はあえて、これまで頼まれてもらなかったようなことをやるようにしています。先日の石下ちゃん主催のセミナーもしかり、出版事業もしかり。何が起こるか分からないのだが分からないから良い。<br />
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<iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=officenakanoy-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS2=1&detail=1&asins=4863674945&linkId=832a4bdfde5982eb096c889538b589f3&bc1=ffffff&lt1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr" style="height: 240px; width: 120px;"><br />
</iframe>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268195 140.86941837.8695125 140.223971 38.6668775 141.514865tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-44783214825201118282019-06-29T22:49:00.001+09:002019-06-29T22:52:36.326+09:00構造と力4お世話になっております、塩谷です。まずAmazonで絶賛発売中、「建設業なんちゃらの青い本」で有名な拙著を何もいわずカートに突っ込んでください、後生ですから。<br />
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<iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=officenakanoy-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS2=1&detail=1&asins=4863674945&linkId=8b4463be7e770be059ce39547000feb9&bc1=ffffff&lt1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr" style="height: 240px; width: 120px;"><br />
</iframe><br />
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ブログの更新頻度をほんのりあげているのですが、意図的なものです。話したいことが増えたという訳ではなく、さあ次に何しよう、と思っていたタイミングで面白そうなお声がけをいくつかいただき、じゃあやってみようかなと。このブログもその全体の一部です。<br />
<a name='more'></a>僕を含め、若いうちから自分で小商いなんかを始め、まあまあいい感じに推移していると、自分の意見とか見立てに固執しがちになると思うんですが、もうすぐ40になるし、僕は人の話に乗っかるという経験をあまりしていないので、やったことがないことをしてみたい、という単純な動機でございます。自分の見聞の範囲だけで考えるなんてつまらない。<br />
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また、もはや行政書士に限らず若手中堅士業全体及びベンチャー社長連中にまでその知名度の範囲を広げ、彼にネット上で言及されると士業界での名が暴騰するといわれ、そのくせ平日のワークタイムに携帯に電話してもワンコールで出るという笑、実に恐ろしい男に仕上がっている<a href="https://ameblo.jp/fc-ishige/" target="_blank">マイメン石下ちゃん</a>にもお誘いいただき、以下のようなこともしてみます。<br />
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<iframe allow="encrypted-media" allowtransparency="true" frameborder="0" height="433" scrolling="no" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fishige%2Fposts%2F2705173536195069&width=500" style="border: none; overflow: hidden;" width="500"></iframe><br />
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全く悪い意味ではなく僕は完全に面白がっているんですが、石下さんにご紹介いただく僕のアウトライン評価が過分すぎて、またバナーのデザインもすんごいよね、俺らプロレスでもすんのかしら笑、不惑の士業(超文系)2人が渋谷で純金のベルトを掛けて笑。<br />
<br />
でも自分のやり方だけでやってても結局自分にしかならんし、人様のやり方に乗っかってみると価値観が変わるので、とてもいい経験をさせていただいています。ああこの人はこういうやり方するんだ、他の先人はどうやっていたんだろう、俺が自分でやるならどうだろう、などと考えながら。<br />
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合わせて、4年くらい停止していたSNS(<a href="https://www.facebook.com/nakanoya.me" target="_blank">Facebook</a>と<a href="https://mobile.twitter.com/nakanoya" target="_blank">Twitter</a>)を再開しました。面白いなと思ったのが、僕が一旦全アカウントを削除した当時は、SNSが完全にプロモーションのプラットホームになっていたのだが、今はまたパーソナルな思考や生活を漏らす場に戻りつつあるの(僕が見ている部分がそうなっているだけかもしれないが)。どうしてそうなったのかは、全然分からない。もしかしたら、そもそもそういうものだから戻ってきたという至極真っ当な経緯なのかも知れない、だが全然分からない。<br />
<br />
ここ数日で、複数の同業者(行政書士さんですね)が別々のところで同じようなことを呟いているのを見て、今日はそのことについて私見をまとめてみようかと。結論を先に書くと、出来上がっている仕組みには逆らわない方が無難、自分が変わることで回避できるなら変わってしまう方が早いのでは、という感じです。<br />
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僕が見たのは、春先(4月〜6月くらい)は事業上の出費が重なるから台所が厳しい、不安だ、毎年うんざりだ、的なものです。まあ事実ですし、仰る通りです(僕も毎年そう思っています)。日本の諸規定上、事業上の制度的なキャッシュアウトがここに重なるようになっているので、そのことはもうどうしようもないことだと思います。それで、そのどうしようもないことをどうやって少しでも改善すべきかと考えるべきだと思うのですね。改善すべきは社会の構造ではなく自分です(社会構造を改善したっていいけど、すっげえ大変じゃん。自分を変える方が早い)。<br />
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行政書士の特性と事業構造にフォーカスして考えると、基本的に手続きに基礎を置くBtoBのサービス業に帰結していくことになります。もちろんこのことは「基本的に」という注釈付きの帰結なので、無数の例外や特殊事情などはあるにはあるのですが、例外や特殊事情は変化しやすいからこそ例外、特殊事情なのであって、検討の基礎にできないです。だから検討の基礎にすべきは「基本的に」の部分です。<br />
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日本の行政上のカレンダーは3月締めで、これに倣って国内企業の決算も3月末が一番多いので、企業から仕事をもらう行政書士は企業側の都合により決算までに締めたいというオーダーが来ることになります。BtoBのサービス業なので、年末年始から年度末にかけて忙しくなるに決まっているのです(基本的に)。<br />
<br />
いくら企業クライアントが少ない営業スタイルを取っていても、社会構造として企業が3月に向けて業務を締めていく以上、企業が生むお金で日本人の大半が生活している限り、絶対に行政書士は年度末に向けて忙しくなります。行政書士は企業法務が主戦場でこれから逃れられないし、民事をやる行政書士だって同じ行政書士なのだから、大枠ではこの特性に含まれます。<br />
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忙しいということは会計上のこととして3月は売上が立っていることになり、この売上に課税されたものを5月末に納税することになるので、他の制度的なキャッシュアウト(年度更新とか固定資産税とか)と合わせてドバッと金が出ていくことになります。これに対する行政書士の正しい対策はお金たくさん貯めておこうではなく、じゃあ決算期変えちゃおうだと思われます。ちなみに消費税は本質的に預かっているだけなので口座分けて貯めておいた方がいいです。<br />
<br />
以前長江ちゃんと一緒に会社をやっていたのですが、我々2人は数年経ってやっと気付きましたね、ああ我々は日本経済の中にいるのだ、だから毎年春になると金がねえのだ、ということに。それで決算期を変更した。あらゆるケースに妥当な方法ってないですけど、行政書士の場合決算は秋にするのが最適解になるケースが多いんじゃないですかね(法人じゃないとできないけど)。<br />
<br />
僕は「構造」って言葉をよく使いますが、これこそ典型的な構造かなと。社会がそう出来上がっているのだから、行政書士事業は春にキャッシュアウトするに決まってるので、それに逆らうより自分を変えてしまう方が合理的だ。こちらのキャッシュアウトがずれる構造を作る方が手っ取り早い。私は構造を信じる。<br />
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今日の本旨は終わりです。付録で先日上記の長江ちゃんとチャットでやり取りしてた内容から、「行政書士の構造」というテーマで一段上の議論がありましたので以下引用してご紹介します。資格法人の制度ができて、ほとんど日本で一番最初くらいから行政書士法人をやっていた先輩の言葉には含蓄があるぜ。彼は今行政書士法人を経営しつつ、畑の違う別な事業を始めていて、近いうちその経緯や近況などをこのブログにアップします。<br />
<blockquote class="tr_bq">
あと、新事業やってみての感想は、やっぱ行政書士って大変な仕事やなと思いました。<br />
俺も含め同業者全員よく頑張ってきたし、頑張ってると思う。<br />
行政書士で真面目に仕事して、組織維持し、かつ利益しっかり出して儲けるのは、ほんと大変。</blockquote>
おいおい、今正にそのガンガンに頑張ってる最前線のみんなは半分くらいあなたの真似してスタートしてんだけど笑塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-26228446719894339412019-06-26T09:55:00.000+09:002019-06-26T09:57:06.011+09:00個人の業務効率について物理編お疲れ様です、塩谷です。<br />
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行政書士事務所を組織的に運営することの理論と実践、がこのブログのテーマですが、本稿は直接関係ないものになる可能性が高く、ツール系の話になります。塩谷は主に業務効率化を主戦場にしており、集客とか新分野開拓、ファイナンス、人事考課、業界予測などその他諸々、経営者として持つべき素養のほとんどが片手間、見様見真似、ただし伝聞による、という状況です。悲しいです。<br />
<br />
業務効率化についても、自分のステージが変わることで目線が変わり、会社(事業)全体の効率性という視点でスパイラルアップさせていくため、個人の効率性、合理性はあまり関係なくなってくるものです。事業全体として業務が効率化されることを考えるようになるわけで、その中で僕個人の効率が多少犠牲になっても全体がスムーズに動くのであれば、甘受すべきでしょう。近年は組織内の整備をしてきたので、個人の業務効率は踊り場でした。<br />
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今年度に入ってから、個人の効率を見直しはじめまして、セッティングしています。本人の備忘として中間報告しておきます。僕は個別のツールというより、どういうワークスタイルに照準を合わせるか、からブレイクダウンしてツールを選んでいきます。合目的性というやつだな、うん。<br />
<br />
<a name='more'></a><h3>
モニタ</h3>
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まず、自分のデスクで使っているモニタを1枚にしました。10年来デュアルモニタといってモニタを複数(24インチ×2枚)置きデスクトップ領域を広げていましたが、もしかしてこれは不合理ではないのか、という疑問が数ヶ月続いていたので、思い切って常駐するモニタを1枚にしてモニタアームで吊るしてみたところ、ストライクでした。デュアルモニタにするメリットとして殊更強調されるのが作業領域が広いというものですが、俺の仕事は作業なのかと自問したところ、作業ではないのだな。<br />
<br />
現在はWinでもMacでも仮想デスクトップがあるので、複数のモニタを目で行ったり来たりするより、キーボードショートカットで目的のデスクトップを目の前に持って来る方が早いし、思考の整理、切り替えも同時にできるので、仮想デスクトップお勧めです。あとあれよね、デュアルってぱっと見派手だしメカメカしいから、やってる感出るってことでしょ、そんなもの虚構だ。<br />
<br />
FXトレーダー、Web作成者、コーダーなど、24インチに収まらない情報を常時表示し続けなければ業務が滞る仕事の方以外は、もう多分デュアルは不要なのではないかなと思いました。特に行政書士をはじめとした士業なんて、3つ以上の情報を同時に閲覧必要なタスクって殆どないと思うんで。24インチあれば2つのアプリケーションを並列させて十分なくらいの領域があるでしょう。<br />
<br />
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<h3>
<br /></h3>
<h3>
キーボード</h3>
<br />
キーボードをめっちゃ良いのに変えました。現在僕の使用頻度が高いマシンは後述する通りiPad Proですが、20,000字〜を超えるようなちょっとまとまった文章を書く際、やはり重めのキーボードを使う方が楽です。SNSの時代ですから、Webに載るのは自撮りをはじめとして価値の暴騰した写真、文章はキャプション程度と相場が決まっていますが、日本語を使った専門技術者としての我々は、やはりハッシュタグにならない文章を書く必要があるのではないだろうか。<br />
<br />
このキーボードで一番気に入っている点は、ともかく疲れない、指が死なない、腱鞘炎にならない、あと黒くて格好いい。まとまった文章を書くときの敵は、頭のなかのことがスムーズにモニタの中に流れていかないことだと思いますが、フィジカルな疲れが結構この流れを邪魔するので、そういう点でこのキーボード非常に気に入っております。<br />
<br />
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<br />
<h3>
iPad Pro</h3>
<br />
iPad Proを買って、ほとんど全部の仕事をこれで済ませるようにしました。よくある疑問として、iPadはノートパソコンの代わりになるかという議論ですが、現在出ているiPad Proは代わりになりますね、ほぼ完全に。<br />
僕の現在の業務のうちメインは、日々刻一刻と流転する業務、情報について判断する、指示する、まとめて考える(全部移動しながら)となっており、後はスケジューリングされた打ち合わせ、ミーティング、会議の類なので、入ってくる情報に手元の情報を合わせて、考えて、情報を出す(メールとかチャットとか何らかのメッセージとか)が主なタスクになっています。以前は、動きながらいつでもデスクと同じ状態で仕事するためにずっとMacBook Proを持ち歩いておりましたが、本当にこんなフル装備が必要なのかと自問したところ、そんなことなかった。あと、主に加齢によるものと思いますが、もうMacBook Pro重くて疲れるんです。<br />
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そろそろiPadがノートパソコンに置き換わらないかなーと、これまで4台ほど買い換えてきましたが、今回のiPad Proで代替可能になりましたね。お勧めです(ちなみに僕はWifi版じゃなくてセルラー版買って、楽天モバイルで格安運用してます、ご興味がある方は検索!)。だって今のiPadってスキャンできてZIPも開けるんだぜ、なんでもできるじゃん。<br />
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僕はデスクトップもスマホも全部Appleです。信者というほどではないですが、Appleの方が互換性が高いんで、Appleハード圏に丸っきり全部統一してしまってます。あと中期的に見て安いしね、メインのデスクトップはもはや8年近く使ってるMac Miniですが、全く不調の色を見せない。あと5年はいけると思う。もちろん必要なときにはWinも使う、だがどうしてもWinでなければならない局面はほとんどない。<br />
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ちなみに買うならセルラー版お勧めします。もちろんカフェのWifiやスマホのテザリングなどもあるのだが、全く意識せずにいつでも出してじゃじゃっと始められる便利さには敵わない。あと純正キーボードとペンもあったほうが良い。全部足すとまあまあ良いノートパソコン買える値段になりますが笑<br />
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› <a href="https://www.apple.com/jp/shop/buy-ipad/ipad-pro/11%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%81%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4-64gb-%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A4-wifi-cellular" target="_blank">iPad Pro | 11インチのディスプレイ-64gb-スペースグレイ-wifi-cellular</a><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07KB2B198/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B07KB2B198&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=8435cfcb3aa131d06cde086bfcb95272" target="_blank">Apple Smart Keyboard Folio (11インチ iPad Pro 用) - 英語(US)</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=B07KB2B198" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07KR69HH9/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B07KR69HH9&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=3e4908d5d362f1e561da77c93f173577" target="_blank">Apple Pencil(第2世代)</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=B07KR69HH9" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
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<h3>
NAS</h3>
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次にすべきこととして保留タスクになっていることは、NAS導入だろうなーと思います。組織維持とも関係することだと思いますが、僕の会社では膨大に発生する案件の過去書類などを全てスキャンして保管しており(バックアップとかセキュリティはがっちりやってます)、アクティブな案件以外の紙は全て廃棄しています。スキャンされたデータはオフィスのHDD内に保存されており、しゃしゃっと検索すると過去の案件情報が即時閲覧可能というエクセレントなセッティングになっていますが、唯一にして絶対の欠点が「オフィスにいてネットワーク内にいないと見れない」です。これまで取ってきた対策は「じゃあ見ない」だったのですが、これがネットワーク外でも見れるならまた大幅にワークスタイルが変わるな、という予感があるので、NAS導入してしまおうと思っています。<br />
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› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/B071ZS8JMP/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B071ZS8JMP&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=a4f0b54cf3f56f94366f6f13718944b3" target="_blank">NETGEAR NAS ディスクレス 6ベイ 最大接続目安40台 アンチウィルス クラウド対応 ReadyNAS 426 3年保証 RN42600-100AJS</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=B071ZS8JMP" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
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総論として、効率を下げる要因には物理的なものと抽象的なものがあるが、抽象的な障害は無限に発生するので、せめて物理的な要因だけでも極力排除しておきたいものだという感じです。自分にとって一番有利な物理的状況をつくってから抽象的な要因に立ち向かっていくというか。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-52032142320537841192019-06-12T22:36:00.000+09:002019-06-12T22:37:51.037+09:00税金のことと本のことお疲れ様です、塩谷です。4月からの新年度、いかがお過ごしでしょうか。私は固定資産税、自動車税、香港の生命保険年払い、事業税、住民税の確定など、主に税関係の諸々が一気に来る時期で、毎年すっごい憂鬱で不愉快です。財布空っぽになっちゃいますよ(非現金主義なんでいつも本気で空っぽなんですけどね、財布に1円も入っていない中年男性を見たことがあるか、俺はある)。<br />
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本日は純然たる告知なのでご容赦ください。40歳を目前にして初の著書を出版させていただく運びとなりまして、明日6月13日から全国書店及びアマゾンをはじめとする各ネット書店などで販売されるようです。<br />
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<a name='more'></a><br />
<iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=officenakanoy-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS2=1&detail=1&asins=4863674945&linkId=8b4463be7e770be059ce39547000feb9&bc1=ffffff&lt1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr" style="height: 240px; width: 120px;"><br />
</iframe><br />
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実は私、当ブログではいつも意味不明で抽象的な文章ばかりあげておりますが、士業としては経営者タイプというよりむしろ、ゴリッゴリの実務家なんでございます。経営なんてものは実は存外容易くて、初期設定をして諸般を然るべき状態に配置したら、あとはボタンを押して作動させるだけなので、日常業務の中ではさして意識する必要もないことだと思っています。むしろクライアントから日々矢のようにいただく膨大な量の相談、依頼、悩み、調整、照会、要望などを実務家として処理していくことのほうが、はるかに難易度が高いし、致命的です。<br />
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さすがに書類を作ったり役所に行ったりはもうしませんが、毎日現場の最前線で陣頭指揮を執っており、ご相談いただく量も質もハンパないものですから、日本国内許認可行政の前線の一端にいると言っても、大概差し支えないと思います。<br />
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先だって再開しましたFacebookには、現時点で唯一の投稿として本書を告知させていただいており、SNS業界には流通し始めているように思われます。重ねてお願いしますが、どうぞ皆さまのお力でアマゾンの順位を上げていただきたく。直接的なご購入でなくても構いません、シェアとかさ、いいねとか(僕がSNSを離れている4年の間に、超いいね!機能が発明されており、これを押すといいねパワー10倍とかなのかな。評価され具合が上がって表示される優先づけされるとか、知らんけど)。<br />
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<iframe allow="encrypted-media" allowtransparency="true" frameborder="0" height="871" scrolling="no" src="https://www.facebook.com/plugins/post.php?href=https%3A%2F%2Fwww.facebook.com%2Fnakanoya.me%2Fposts%2F103261254277749&width=500" style="border: none; overflow: hidden;" width="500"></iframe><br />
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なお、折も折、私が行政書士として建設業許可の本を書かせていただいた正にそのときに、なんと私が所属する日本行政書士会連合会が、全く同じテーマの本を公式に発売しているという、なんなんでしょう笑、どういう因果関係があるのかさっぱり分からない。<br />
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<iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?ref=qf_sp_asin_til&t=officenakanoy-22&m=amazon&o=9&p=8&l=as1&IS1=1&detail=1&asins=4535523665&linkId=c80ce2fcd179c4793669e3aa7eb8bed0&bc1=ffffff&lt1=_blank&fc1=333333&lc1=0066c0&bg1=ffffff&f=ifr" style="height: 240px; width: 120px;"><br />
</iframe><br />
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もちろんこの「公式本」も読みました。1つ、これを誰のために書いたのか、という点がとても気になりました。公式本には国交省の通達や疑義照会、法令解釈の通説などまで盛り込まれておりますが、それは市民に必要な知識なのか(ただ行政書士が書きたかっただけじゃないのか)という点です。クライアントのことが見えているのか。<br />
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僕の本(以下「海賊版」という)は、もちろん上場企業の総務部に読んでもらっても通用する内容だが、国交省通達や法令の条文なんて一切出てきません。マジで1行も書いてない。駆け出しの鳶のヤンキー兄ちゃん、田舎の父ちゃんかあちゃん経営の内装屋さん、要領を得ない行政書士に振り回されている設備屋さんに読んでいただきたい。真実は常にストリートにしかないのだ。<br />
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最後に、この本の出版祝ということなんだと思いますが、マイメン石下ちゃんが呼んでくださり、7月に基調講演的なことをさせていただくことになります。石下ちゃんの記事をご参照くださいませ。人前で話す機会は多くありませんが、実務に奔走した30代も間もなく終わり、40代は少し外に出てみようと思う次第です。<br />
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› <a href="https://magazine.gyo-gaku.com/attract/1494/" target="_blank">王道許認可業務をフックにしたチーム作り | 行政書士経営実務を学ぶ学校 | 行政書士による行政書士のための情報サイト</a>塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-60156403208729273582019-04-16T23:43:00.000+09:002019-04-16T23:43:04.458+09:00ブラックとタンデムについて塩谷です、前回から7ヶ月空いた更新になります。少なくとも年に数回は更新しておかないとドメイン代を支払っている意味がありませんし、読んでくださる方も極めて稀にいらっしゃるので、今年最初の稿を公開しておきたいと思います(ちなみに2017年の更新は8件、2018年は4件のようです。控えめに言って、ネット上の活動として最悪ですね)。<br />
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はじめに何の意味があるのか分かりませんが、ここ数ヶ月の読了本のうち印象に残ったものを列記します。書籍代数千円程度の元を取れることは1000%保証します。<br />
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› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4309227368/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4309227368&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=a60250a28d84695e7a60622bd0b980f3" target="_blank">ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4309227368" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4309227376/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4309227376&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=cf416d11e2f43fa3545f8aa2bc4bccfe" target="_blank">ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4309227376" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4478102953/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4478102953&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=39280d8263526de5ca7ba5b6b6082d1f" target="_blank">神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4478102953" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4532322030/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4532322030&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=7ef60bd9e3b517cad3a9bc033fcf9649" target="_blank">会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4532322030" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/462208757X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=462208757X&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=0947d57cc11e586d847e8f2d2fff24e1" target="_blank">タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=462208757X" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4532358027/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4532358027&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=850176d7128502bcd13d3495d7584663" target="_blank">人生100年時代の年金戦略</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4532358027" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4062586703/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4062586703&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=c51aaca2034378a73787ac47d943d7c5" target="_blank">なぜ世界は存在しないのか (講談社選書メチエ)</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4062586703" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4622019728/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4622019728&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=7b5f467c2ddc202acfa50a0013e14fcb" target="_blank">野生の思考</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4622019728" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4622074303/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4622074303&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=f1e542f13f65e21788196c8f3bae0260" target="_blank">構造・神話・労働 【新装版】―クロード・レヴィ=ストロース日本講演集</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4622074303" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
› <a href="https://www.amazon.co.jp/gp/product/4041041422/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4041041422&linkCode=as2&tag=officenakanoy-22&linkId=60413dc7999ae624b55de5b964361181" target="_blank">確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力</a><img alt="" border="0" height="1" src="//ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=officenakanoy-22&l=am2&o=9&a=4041041422" style="border: none !important; margin: 0px !important;" width="1" /><br />
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<a name='more'></a><br />
続いて、このブログの趣旨に関係するようなトピックをいくつか。前回記事に関すること、各地のご同業とお話させていただいていることです。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2018/09/blog-post.html" target="_blank">行政書士組織論: 起業と経営と戦前と戦後</a><br />
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まず前回更新時の記事について、世界中のほぼ全ての方には関係ありませんが、極めて少数の方から詮索のような、押しなべて遠慮がちな配慮と共に様子を聞かれるので付記します。<br />
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僕と長江ちゃんが喧嘩したとか、袂を分かったとか、そういうことでは全くなく、我々はそもそもツー&カーなので、その点は現在でも特に変わりありません。ただ単に、共同経営していた事業体を共同経営以前の状態に戻したというだけです(共同時代の活動によって当然そのまま丸きり元の状態で切ったわけではないのだが)。<br />
<br />
株をやっている人なら分かるかもしれないが、いわば長江ちゃんは利確をしたのだ。僕は利確するタイミングじゃないと感じているから、しなかった。利確は相場だけ見てするものじゃない、殆ど人生観に近いものだと思う。<br />
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この経験を基に最も一般化できるコメントを1つだけすれば、共同経営のようなことをするなら、お互いにお互いがいなくても決して食いっぱぐれる心配のない相手を選ぶことだ、ということですね。離れたら食いっぱぐれるような相手だと、離れる決断をできなくなってしまうのだな。その決断が長引くほどに、どんどん悲惨な状況に向かっていくことは間違いないと思う。<br />
<br />
我々にとって最も幸福だったのは、出会う前から現在、未来に至るまで、お互いが「最近どう?なにちょっとしんどいの?だははー大変だねー」が洒落で済む相手だということです。だから、この距離も一過性のものである可能性が高い。<br />
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次に、年末に広島で行われた全国行政書士法人会の研修会についてです。<br />
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› <a href="https://hojinkai.jimdo.com/%E7%A0%94%E4%BF%AE-%E6%83%85%E5%A0%B1%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E4%BC%9A/%E3%81%94%E5%A0%B1%E5%91%8A-%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E5%9B%9E-%E7%A0%94%E4%BF%AE-%E6%83%85%E5%A0%B1%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E4%BC%9A/" target="_blank">開催のご報告|研修&情報交換会2018年12月19日 - 全国行政書士法人会</a><br />
<br />
今回のテーマなどはリンク先などご覧いただくとして、面子が(我々の業界では、とするが)豪華で楽しいです。一定の成果を出された方が集まっていて、今では事務所経営が主な仕事になっているものの、そもそも全員が全員まずプレーヤーとしてのキャリアを積んでいるその道の人たちなので、奇妙だが安心感があるのな、言葉が通じる相手というか。<br />
<br />
このことにも1つだけコメントすると、1人でできることには限りがあるから、人と協力しないとクリアできない壁というのはあるわな、ということかと。他人と一緒に仕事することで、それは雇用関係でも外注関係でももちろん良いが、巨視的にいえば、我々の業界そのものを1つの専門職の集団と捉え、時代の要請に合うかたちにアジャストしてゆくことかと。<br />
<br />
僕はこの法人会が、その端緒の1つになればいいと期待していますが、そこまで議論が熟すまでには相応の時間が必要だとも思っています。僕はこのように、全体主義的で漸進主義的な考え方を(事業では)するのだが、周りの士業とうまくいかない原因かも知れない。<br />
<br />
各事務所の経営陣がランダムな判断を繰り返すうち、そこに集約してゆくのではないかと思っています、個人的な願望を込めつつ。<br />
<br />
次に、暮れに行われた小島くんのセミナー海外版のことです。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2018/04/blog-post.html" target="_blank">行政書士組織論: チキンレースと偏執狂について</a><br />
<br />
大分時間が経っているのであまり覚えていませんが、僕は1万時間のことをお話したと思います。クラシック音楽の世界などで言われる話で、後年天才と呼ばれる演奏家は、若年時の極めて短期間に1万時間以上のレッスンをクリアしているという実証実験です。<br />
<br />
これは比較的汎用性のある話で、行政書士事業も1万時間をクリアすればそれなりのかたちになるのではないかとお話しました。極めて短期間とすると、1日16時間労働を約2年間続ければクリアできることになり、じゃあ1日16時間仕事すれば良いのでは、と極めてブラックな理論立てをしたと思います。<br />
<br />
僕個人の意見としては、ブラックだが間違えていないと思っています。そもそもスタートアップ時はあらゆるリソースが限りなくゼロに近い状態で、それを無理無理1にして、3をかける作業をしようというのですから、16時間くらい働いたってどうってことないでしょう。だから僕は新人くんに独立時のノウハウのようなものを聞かれたらまず何時間仕事しているか尋ね、16時間に満たない場合はそれをやってからまた聞いてくれと答えています、生存者バイアスというやつですね。<br />
<br />
ここまでの16時間の話はこのあとに続く話のフックです。20代の非常に将来有望な後輩くんと話していた議論では、以下のことを話し合いました。<br />
<br />
16時間働かせていいのは自分だけ、ということです。このブログの本旨は、行政書士事務所を組織的に運営することの理論と実践なので、組織内にいる人間には何時間働かせるべきかも合わせて検討すべきですが、当然1日8時間だと僕は思っています。だってそれがルールなのだから。<br />
<br />
全国のヤバい同業者さんたちとお話しているといつも感じますが、お会いする方の中で僕はおそらくトップクラスに保守的な経営観です。組織を維持管理して反復継続的に一定の利益を出していくのが正道と考えており、また僕は基本的に正道しかチョイスしないので、保守的で漸進主義的な、つまり堅実でゆっくりした事務所経営しかしません(その間にはずっと細かい業務改善を繰り返しますが)。<br />
<br />
既出の後輩くんには、あなたのように16時間働いて、なおやりたいことに時間が使えないと思えるのは、あなただけだと言っておきました。パートナーにもスタッフにも、もちろん外注さんにもそれは望むべくもないし、基本的に(あなた以外は)整地された道を整備された日本車で法定速度を守って運行したいと思っていて、荒野をハーレータンデムで闇雲にぶっ飛ばして楽しいやつなんていないんだよ(あなた以外には)、とあらゆる角度から完璧なおっさん1000%発言をかましております。<br />
<br />
上記のほか、外国人の就労と人材ビジネスについて勉強していること、弊社仙台オフィスが移転してめっちゃ綺麗になっていること、書籍を書かせていただいていること、今期の入札業務も相変わらず大爆発していたことなど、そこから導かれる組織運営に関する要諦などありますが、次の機会(半年後)にしたいと思います。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268195 140.86941837.8695125 140.223971 38.6668775 141.514865tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-13991978554201971362018-09-05T23:09:00.000+09:002018-09-05T23:09:48.796+09:00起業と経営と戦前と戦後お久しぶりになってしまいました、塩谷です。また、今日もブログを投稿しているほどの時間もないので、ただお送りした方には文書でのご案内が届いている頃ですので、これについてまとめておきます。なお、当然ですがこの稿と戦前戦後については一切何の関係もありません。<br />
<br />
塩谷と長江ちゃんは行政書士法人A.I.ファーストという法人をやっていたのですが、8月末で分割することにしました。長江ちゃんが経営する行政書士法人A.I.ファーストと、塩谷が経営する行政書士法人ファーストグループという新設法人の2本立てでこれからは参りたいと思います。行政書士法上、ホールディングスや持ち分の相持ちなどは(2018,10時点では、としますが)不可能なので、法令上は完全に独立した2つの別会社ということになります。新体制で我々のグループが事業活動をするのは10月からで、現在は移行期間です(塩谷が長江ちゃんのところから独立した、みたいな阿呆くさい話ではないです)。<br />
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<a name='more'></a><br />
AIとFSTG(新法人のことです、ファーストグループを略式表記するとこうなるっていうか、字面のFSTGから逆算して法人名決めたんで、僕は個人的にこの略称気に入ってるんですけどね、下らないと言うなら僕に聞こえないように言ってください、悲しいので)は、大まかには日本をエリアで分割して営業するということにしています。西のAI、東のFSTGです。士業事務所を法人化できるようになって10数年、近年になり資格法人化を検討することのご相談をご同業からいただいたり、法人化した後の営業展開や運営管理ノウハウ、多店舗化について情報交換が起き始めたり、という業界ご時世に、さっさと分割してしまった我々は結構ナウいんじゃないかなと。<br />
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さて、前置きは終わりにしまして、なぜそんなことをしたのか、という話に移ります。もちろん喧嘩してお互いもう顔も見たくないからに決まってますが、我々もそれなりに大人で、そういうのは外部的に事業上差し支えるので、戦略的事業再編ということにしています。いえ、嘘です。<br />
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わざわざ1つの法人を分割するなんて、突き詰めて考えて、合理的な理由を探そうとすると3つか4つくらいに着地すると思いますので、想像してみてください。そして、その想像されたいくつかの理由が、我々が分割する理由の全てです。事業上の合理性、そして個別に見れば個人にとっての合理性から出てくる答え、がそのまま正解です。<br />
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強いてこれまでの事務所経営の中で僕と長江ちゃんの役割分担をするとすれば、長江=起業、塩谷=経営です。長江ちゃんは起業できればなんだっていい人だし、塩谷は目の前にあるものを経営して育てていくのであれば、なんだっていいです(社内の相対として、な)。で、今回の事業再編は、その差異が不可逆的に表面化した、という生臭い話では全くないのだが、同時に、事業観は完全に一致したままだ、あくまで事業戦略上の合理性だ、という青臭い話でもありません。この辺りでブログに書けることは尽きるので、メールやチャットでする話でもないし、ご興味があれば会ってお話しましょう、仙台か福岡まで来てください笑<br />
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さて、アクティブにパーマネントな事業活動をしている行政書士法人が事業規模を維持したまま分割されるというのは、僕の卑小な見聞の範囲では少ない事例ではないかと思うので、またもや世間に流通していない余計なノウハウが膨大に蓄積されました。具体的には、分割を検討する場合の類型、分割を中期的ゴールとしたスケジューリング、事業所内での調整と雇用関係のスムーズな移転、外部への通知と引き継ぎ(が発生する場合のタスキング、スケジューリング、ペーパーの整備)、外部契約関係の整理と移行(が発生する場合のタスキング、受皿整備)、オーナー間アセット分離の切れ目調整つうか金の話、ファイナンス、税務、労務法規対応、などなど。ご興味がある方(というか具体化する方かと思いますけど)は、個別にコンサルティングはできないというか、そんな大した話じゃないんで、ご協力します。<br />
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以前以下のような記事を書きました。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2018/04/blog-post.html">行政書士組織論: チキンレースと偏執狂について</a><br />
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業界では離合集散が起こるんじゃないの、という見立てをしたものの、はっきり言って自分が近未来にそれをすることになるとは思わなんだが、業界全体としてそうであろうことの端緒が我々だったというのは、それなりに何かを示唆しているようにも思え、僕も長江ちゃんも至ってポジティブにこのことを捉えています(というか、常時平熱です)。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-44938877039743704952018-06-06T23:00:00.000+09:002018-06-06T23:00:53.197+09:00入管法改正とコモディティについてお世話になっております、塩谷です。ニュースがあったので手短かに私見まとめます。<br />
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先にババっと近況を述べますが、3末決算の会社さんの総会がほぼ終わってくるので役員改選見込みなどがじゃんじゃん届いており、就退任や人事異動によって許認可メンテが一斉に発生する時期なので、例えるならオークションの低価格帯でベットがバンバン入ってるのを捌いてるような状況。総会承認を待って一気に届出しまくるのだが、上場をトップに抱えた兄弟会社間での異動なんかも入るものだから、入札時期の次くらいにひっちゃかめっちゃかになる予定、このあと。<br />
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業浅の新人さんでこの稿を読まれる方がどの程度いるのか知らんが、日本の企業には3末と12末の決算が圧倒的に多いんや、こういうのは試験に出ないし六法にも書いてないんだが、ストリートで生きるには知らないと致命傷になるし、知っていれば逆算して事業戦略を考える縁にもなるので、たくさん知ってると良いのだが、こういうのは知識とは言わず、知恵に近いものじゃないかと思う。事実をまとめるとデータになり、データを分析すると情報になり、情報が一定以上溜まると知識になり、知識の上澄みが知恵になるのだが、つまり知恵は事実を無数に積み重ねていった先にしかないので、事実に基づかないことを言う人を避けるといいと思うよ。<br />
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<a name='more'></a><br />
本題に入ります。いや、しかしヤベえことになったもので、もしかしたらこれは10年ほど前に弁護士司法書士業界に降り注いだいわゆる過払い金バブル、又は(不謹慎を承知で例えれば)先の東日本大震災直後の第2次産業に舞い込んだ復興バブル、そんなレベルのインパクトを私たち行政書士業界にもたらすのではないかと思われる、国家レベルでのパースペクティブの転換が行われようとしています。<br />
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› <a href="https://www.google.com/search?client=safari&rls=en&ei=LI4XW9yDA8qC8wW8h67gCA&q=%E9%AA%A8%E5%A4%AA%E3%81%AE%E6%96%B9%E9%87%9D+%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA&oq=%E9%AA%A8%E5%A4%AA%E3%81%AE%E6%96%B9%E9%87%9D+%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA&gs_l=psy-ab.3..35i39k1.13993.15714.0.16646.10.10.0.0.0.0.102.845.8j2.10.0....0...1c.4.64.psy-ab..1.3.256....0.uxprpKM1ogw">骨太の方針 外国人 - Google検索</a><br />
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新たな在留資格を創設するという話で、しかも創設される資格は単純労働が可能である、技能実習と合わせて最長10年間の在留が可能、10年の間に高度人材となれば本人が希望するまで日本に滞在できる(し、家族も呼べる=移民...)、在留資格認定は(事実上)申請取次研修を修了した行政書士のみが業として行える、などなど、単に行政書士の取り扱える在留資格認定申請の分野が増えるというレベルの話ではなく、「爆発的に業務が増える」「届出制が許可制に変更されたくらい増える」「もはや本質的にこれまでの在留と違う分野が1つできる」くらいの違いが生まれるのではないか(つうか生まれる)と言えるでしょう。<br />
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アングルを変えて、行政書士業務とは何か(行政書士という制度の効率的な運用方法とは何か、噛み砕いて言えば、行政書士はどうやればうまく事業として成り立つのか)を検討します。検討しすぎてもう俺、この話飽きてるんで、途中を全部端折って結論を書けば、企業相手に許認可を売るという身も蓋もない結論に行き着きます。更に言えば、許認可とは規格化されたコモディティ商品と言えるので、規格に合った商品をいかに効率的に生産するかのオペレーティングが肝だとも言えるでしょう。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2017/05/blog-post.html">行政書士組織論: 士業のコモディティ化検討の習作</a><br />
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(組織化というのはそれを最大化するための作業で、俺個人は時流に合わせてそうしているだけで、1人のほうが気楽でいいんですけどねえ、でも仕方ないですよね、ここまで来てしまったのだから)<br />
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んで、今回は新しい規格が創設されますというトピックで、しかもどうやら国家的に政策転換してこの規格を普及させようとしているようだ(=外国人の単純労働者を増やして国内の労働力確保を急いでいる、事実上の部分的移民開放政策を取るのだな)という見立てなので、爆発的なニーズが予想されるが規格の詳細がまだ明らかにされていない、誰にもどういう形になるのか分からない、という状況です。<br />
<br />
やるしかないでしょう、がっつり勉強して初っ端から規格にあった商品を大量生産できる体制を作るしかないでしょう、我々は時代のニーズによって業務を独占させてもらえる資格を与えられているのだから、新たなニーズが生まれたら、アジャストするのが筋でしょう。しかもできるだけ適切な規模と質量で。士業にとって法改正は参入のチャンスだとは昔から言われることですが、上記のようなことを指しているのです。<br />
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次、ビジネス的にどうなのだ、という検討も一緒に書いておきます。ドローンも民泊も近年の法改正にあったトピックでしたが、弊社では全然取り組んでません。明け透けに言えば、単価が低いからです。これも根本的な話で、塩谷は自分のビジネスセンスとか、経営能力とか、あと事業意欲とか、全然信用していませんし、超絶凡人だという前提で事務所運営をしているので、単価の高くない案件を新規で大量に集め続ける自信なんて全くありません(できるかできないか別として、無理なんじゃん、という前提でいた方が健全だろうと思うので)。今回の在留資格は平均して10〜前後の単価に落ち着いてくると思っていますが、そのくらいの案件が市場にドバっと新たに出てくる機会なんて、そうそうあるものじゃないです。だからビジネス的にもOKです、最高にOKです。<br />
<br />
(1〜の案件を100件集めるのは辛いが、10〜の案件を10件集めるのは比較で言えば辛くない。マーケッティングの天才とかウィンウィン野郎とか年がら年中ガッツポーズしてる奴とかなら別なのかもしれませんが、俺そんなんしんどいんで、だってこの業界のキャリア12年で来年40才やで、なるべく平熱のまま職業人生を送りたい、違うだろうか、そうだと言ってくれ)<br />
<br />
そしてこれまでと全く逆のことを書きますが、塩谷は某同業者さんからご案内いただいた、高難易度高単価業務を(会社のこととは別に職業人として)習得しようと考えています。産廃施設で150〜とかの話ではなく、もっともっと難しくて珍しくて長くて高いやつです。これは自分の専門分野と興味関心の対象が合致した珍しい事例で、ただ面白そうだと思ったんで習得しようとしているのですが、難しくて珍しくて長い案件はお手前1人を食わせるには結構だが組織運営の基礎には置けず、組織を維持管理発展させていくのに適した業務とはニーズがあってニーズが発生する企業がはっきりしていて、規格化されていて適度な難易度と適度な単価で(さらに言えばリピートする)、というものなので、今回の在留資格の創設はベストマッチすると思うのです。<br />
<br />
そして何と、ここまで書いておいて塩谷は実は今まで在留資格の案件をやったことが1度もありません笑。そもそも申請取次の研修を受けたことがなく、この春に初めて申請取次を取ったばかりなのでした(もちろん会社としては取り組んでいました)。新しい在留資格については全くノウハウがないし情報もないので、勉強会をすることにします。新制度スタート時にスパートかけられるように、仕込み始めちゃおうと思って、某在留案件の大家と明後日打ち合わせしてまいりますので、お読みくださる方にシェアできる状況になったら改めてお知らせします。一緒に勉強しようぜ、多分くだんの大家ががっつり取るので参加費すげえ高いと思うけど笑。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268215 140.869355837.869532 140.2239088 38.666897999999996 141.51480279999998tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-66802980721250104392018-04-13T23:42:00.000+09:002018-04-13T23:44:48.324+09:00チキンレースと偏執狂について毎度お世話になっております、塩谷です。開業してこっち10年以上経ちますが、10年以上やってきた同じことをちょっとだけ手入れしてみたら、馬鹿みたいに新規の依頼が爆発するという、笑ってしまうような情けないような、悲喜劇的な日々です。駄目ですねやっぱり、常に前提条件を疑う意識を持っていないといつの間にか自分で作ったバイアスの中に巻き込まれて、クリーンな目線を失ってしまいます。<br />
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本稿の後半には明らかなPR記事がありますので、先にPRのための文章ですと申し上げておきます。PRの先にいるのはマイメン小島くんですが、業界内では異能の人といえるので、読んでいただく意味のないものではありません。商品の品質まで僕が担保できるわけではないが、少なくとも記名文章でご案内できるほど、他では得難いセミナーだと思うので、ご興味がある方はご一読ください。<br />
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前半部分では、先日お邪魔した全国行政書士法人会研修会について、所感をまとめておきたいと思います。なお、毎度のことながら本稿は塩谷個人の主観であって、参加された方々の意見を代表していないですし、法人会そのものの公式な意見でもありません。自分で考えようぜってことかと。<br />
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› <a href="https://hojinkai.jimdo.com/%E7%A0%94%E4%BF%AE-%E6%83%85%E5%A0%B1%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E4%BC%9A/%E9%96%8B%E5%82%AC%E3%81%AE%E3%81%94%E5%A0%B1%E5%91%8A-2018%E5%B9%B43%E6%9C%8828%E6%97%A5/" target="_blank">開催のご報告|研修&情報交換会2018年3月28日 - 全国行政書士法人会</a><br />
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<a name='more'></a><br />
まず、広島奈良の女性陣が別嬪やなってことと、人が集まって酒飲むのは楽しいな、という2点がございます。別嬪を眺めながら酒飲むのが何よりも楽しい、ということだと思います。その他のこととして、研修会の内容については特に述べません。お知りになりたければ会に入られて、研修会にご参加いただければ宜しいかと思うので、本稿ではこのことにどういう意味があるのかを検討してみたいと思います。<br />
<br />
全国行政書士法人会という集まりは、ぶっちゃけた話をすれば某が言い出しっぺになり某を巻き込んで...という出自がありますが、茫洋としたロールモデルとして以下の団体さんがあると思われます。<br />
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› <a href="http://houjinkyou.com/" target="_blank">一般社団法人全国司法書士法人連絡協議会|法人協</a><br />
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この団体さんは、HPの活動方針に記載があるように、司法書士法人相互の情報交換等を目的とされているとのことですが、まあおそらく殆ど全ての本音は(4)司法書士法人に関する制度の改善の提言、に集約されるのでしょう。実に正しいと思います。情報交換や交流は仲良し同士で酒飲むだけで構わないんで、わざわざ顔出し社名出しで、会なんて作る必要はないんです。<br />
<br />
私を含む今回の研修に参加された皆さまは、行政書士法人の役員の方々で、我々がわざわざ資格法人なんて面倒なものを作っているのは、事業上合理的だから、以外に理由はないです(と思うのだが違うだろうか)。んで、事業を行う上で法人である必要があるのだが、この資格法人制度がまたヤバいぐらい使いにくい仕組みなので、これをどう解釈運用面で使いやすくしてゆくかの知見をシェアしようじゃないか、という会だと僕は理解しています。<br />
<br />
更に、司法書士法人会さんは既に活動趣旨に表明してしまっているが、行政書士法人会としても、解釈運用ではどうしようもないことを、制度改善として提言できるようにしてゆくべきなのだろうなあ、というかそこに集約してゆくだろうなあ、と思います。例えば、弁護士法人と社労士法人は1人法人が認められているんだぜ、とかさ。今は提言すべき内容さえ見えていないので、話しながら煮込んでいこうという時期かと。<br />
<br />
更に、的外れかもしれませんが、という逃げ口上付きでその他の可能性について予想を述べると、今回研修会にいらした方だけに限らず、今後参加される方や参加者と懇意の行政書士法人などの中で、離合集散などが近い将来に起こるんじゃないの、とも思います。つまり合併や吸収、買収、どのような形態を取るかは不明だが、どっかとどっかがくっついたり離れたり、業務提携以上のはっきりした形を伴って、大型化の発芽となってゆくことでしょう。<br />
<br />
なぜそう思うかと言えば、順を追って考えるとそれ以外の道がないから、という感じです。どこの誰がイニシアティブを取るのかは知りませんし、予想も何もできませんが、行政書士という業界全体としては、今は家内制手工業から集権的工場労働制へ移行していく過渡期&実験期だという見立てなので、この業界の最終的な事業構造がどこへ着地するか知らんが、一旦離合集散による大型化の時期を経る必要があると思います。過払い金関係の某大手弁護士法人さんの件は、不謹慎な言い方をすれば、先行業界での実験過程における壮大なエラー、と言えると思います。<br />
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実験の過程で2つ3つはぶっ潰れると思いますし、それはうちの会社かもしれません。でも仕方ないんじゃないかなと。業界全体で経験していないことをやってみている、という状況なので、進んでいった先にはもう道がなかった、という可能性だって十分ありますよね。怖いけど仕方のないことです。法人会は制度改善とチキンレースを共にする集まりということで宜しいでしょうか(すみません、大いに語弊があるまとめで笑)。<br />
<br />
次のテーマに行ってみたいと思います。冒頭のPR記事のことです。マイメン小島くんが新しい行政書士向けセミナーを始めるそうで、ご紹介します。<br />
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› <a href="http://samurai-law.com/1oku_seminar/" target="_blank">行政書士高収益トップ10%倶楽部</a><br />
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このブログでこういう紹介記事を書くのは初めてで、これまでも「ご紹介お願いします!ウィンウィンで報酬お支払いします!」みたいなご依頼をいただいたことは幾度とあり、須らくお断りして来たのだが、小島くんが単にお友達だからという部分を超えて、ご紹介することにしました。紹介する理由は3つで、第1に小島くんがウィンウィンと言わなかったこと、第2に単純に興味深い内容だと思われること、そもそも第ゼロに、塩谷もここで喋ることです。<br />
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お読みいただいているこのブログは、一応塩谷と長江ちゃんの共同執筆ということになっており、バナーの似顔絵を書いたのは俺です、2人ともすげえ似てると思います、ちょっと<a href="https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61qjA4w%2BTGL._SL1000_.jpg" target="_blank">はっぴいえんどっぽい</a>ニュアンスもあるよね、ともあれ、共同執筆なのに塩谷しか書かないという、根っこのコンセプトを破壊されて久しいブログなのだが、塩谷と長江ちゃん(あと石下ちゃんも)が年末進行をくぐり抜けて日本を捨て、果てはクアラルンプールまで高飛びしてお話させて頂くという、この主催者おかしいやろ、そんでおもろいやっちゃ、という一連のセミナーなのです(我々がお話させていただくのは年末セミナーだけです、通年のものには出ません)。<br />
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出し惜しみするわけではないが、塩谷も長江ちゃんも、同業者向けに経営勉強会のようなもので喋る機会が(近年では、とするが)殆どありません。オファーがないとか、話せないとか、自信がないとか、そういう理由ではない。嫌われることを承知でいうが、どのレベルの話をすればいいのか分からないということです。例えば開業セミナーや実務セミナー、1000万目指そうぜセミナーなどは、いくら贔屓目に見積もっても我々にリアリティがある訳がないし、話すとしても総論的で一般論的な内容にしかなり得ず、「そんな一般論聞きにセミナー来るんだったらその金と時間で広告打ったほうが効果出るぜ」以外のコメントがないのです。<br />
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今回の一連のセミナーは高額だし、ターゲットがある程度以上の成果を出している方、或いは出ていないが出るであろうという前提の自信家、無根拠に自分を信じられる者、セミナーに丸1年の月1週末を潰せる勉強家、等がいらっしゃるのだろうから、ヤバい奴が来るのだろうということで、我々はお受けさせていただきました。一般論でないことをお話できる機会だと思うので。塩谷のことはともかく、長江ちゃんはこういうビッグテーマを構想する時に最もその能力を発揮するので、<a href="https://www.amazon.co.jp/%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%9B%B8%E5%A3%AB%E3%81%A7%E7%AC%91%E3%81%84%E3%81%8C%E3%81%A8%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E9%96%8B%E6%A5%AD%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%8F%E3%82%A6%E2%80%95%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%81%8B%E3%82%89%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%97%E3%81%A6%E5%B9%B4%E5%8F%8E1000%E4%B8%87%E5%86%86%E7%A8%BC%E3%81%90%E6%9C%AC-%E9%95%B7%E6%B1%9F-%E5%8D%9A%E4%BB%81/dp/4827200777" target="_blank">笑いが止まらない行政書士</a>の面目躍如をご覧じ入れることになるでしょう。<br />
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我々がここで喋るからといって、金儲けのためにこの稿を書いているのではない。我々のところにお金は大して入らない。時間給のことで言えば本業をしている方がはるかに割が良い。むしろ、ここに参加されるであろうヤバい奴と出会うことの方に、強い魅力を感じている。40歳絡みのおっさん共(俺らのことね)が漫才するでもなく、七面倒臭い事業の話をするのを聞きにわざわざクアラルンプールまで来るような、ヤバい奴と会ってみたい。<br />
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ですが、多分この一連のセミナーの中で一番ヤバい奴は小島くんです。ディスる意味にならないことを信じて書くが、今回のセミナー事業自体がビジネスモデルとして斬新であったり目新しかったりということは当然ながらない。むしろ伝統的で古典的なモデルである。が、古今のコピーライティングについて書かれた本と、このランディングページを読み比べてみたら宜しい、完全に隅々まで狙って作っている、恐ろしや小島、俺なら面倒くさくてやらない、絶対。<br />
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このページを見れば、小島くんがどれほど勉強しているか、実践してきているか、どれほど周到に準備しているか、よく分かります。現物の小島くんは、偏執狂とは程遠いニヤニヤした気のいい兄ちゃんですが、極めて洞察的で批評的だという特徴があります。彼が洞察した社会を内的に批評してオーセンティックな広告フォーマットに落とすと、ここまで丁寧なものを作るんだなと、半ばというか8〜9割呆れている。講義の中身を僕は知りませんが、小島くんはこの偏執的なディテールをもって講壇に上がるということです。マジで全部話すつもりなんだと思う。<br />
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› <a href="http://samurai-law.com/1oku_seminar/" target="_blank">行政書士高収益トップ10%倶楽部</a><br />
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ということで、ヤバい奴と年末に会えるのかなということを楽しみにしながら、それまで通常業務を頑張って生きていこうと思います。最後に付言しますが、小島くんから最初にオファーを頂いたとき、この企画は違う名前でした。きっと諸般の事情や配慮から変更されたんだと思うので、ここで変更前旧称は書きませんが、URL見ればどういうものか推測できます。小島くん、10%なんて謙遜しすぎだぜ、0.1%のことでしょう。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268215 140.869355837.869532 140.2239088 38.666897999999996 141.51480279999998tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-9250124202321714252018-02-15T22:35:00.000+09:002018-04-17T12:55:10.067+09:00800の補足及び追記お世話になっております、塩谷です。3ヶ月ぶりの更新となっております。<br />
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もう2月なので年末年始のことを書くのも極めてアレですが、本を読んでいまして、歴史小説とか歴史学とか生物学とかですねー。人によって違うんでしょうが、僕にとって歴史を学ぶことの面白いところは、人なんて何千年もずーっと非論理的で非合理的なことばかりを繰り返してきたということがよく分かる点ですね。生物学的には非論理的で非合理的(だと思われる)ことを、歴史の中で延々と繰り返すんですね。<br />
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自分の事業も依頼者の事業も、合理性に基づいて行われているものと思っておりますが、実は大局的には全然そんなことないんじゃないかとも思います。先人が悉く違ったのに、なぜ自分と自分の同時代人だけが合理的だと言えるのか、みたいな。何の意味があるのかは分からないが、読了本をぱっと思い出せる範囲で書いておきます。<br />
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› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B077PMHQJS/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">[まとめ買い] 皇帝フリードリッヒ二世の生涯</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120047962/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">決定版 - 武揚伝(上)</a><br />
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› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120047989/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">決定版 - 武揚伝(下)</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163905596/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">最古の文字なのか? 氷河期の洞窟に残された32の記号の謎を解く</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/430922671X/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309226728/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4791768469/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">暴力の人類史 上</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4791768477/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">暴力の人類史 下</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309207243/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">約束</a><br />
› <a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4622085348/officenakanoy-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">生命、エネルギー、進化</a><br />
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<a name='more'></a><br />
こないだ地元の後輩同業者と現場が一緒だったときに教えてもらったんですが、小島くん(同郷&同年生まれなので親愛を込めてこう呼ぶ)がYoutuberになったそうです。<br />
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› <a href="https://www.youtube.com/results?search_query=%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%9B%B8%E5%A3%AB%E5%AF%BE%E8%AB%87TV">行政書士対談TV - YouTube</a><br />
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すみません、現段階で動画は見ていないんですが、Youtuberになることは絶対に正しいと思うし、今後もそうすべきだと思います(もちろん小島くんの場合には、という意味だが)。彼のブログを以前拝見したことがあるのだが、文章になると、生の彼が持つ一見人懐っこいようだが極めて洞察的で批評的なニュアンスが抜けてんな、と思っていたので(もちろんこれは小島くんの美徳だと思うので、褒め言葉です)。<br />
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あと文章をキータイプするのって面倒で時間がかかりますよね。喋って動画にしてアップする方が早いし、即効性はあると思う。小島くんがニヤニヤしながら色んな同業者と喋るっていうコンセプトもユニークだしさ。塩谷はブログ程度のものは殆ど全部iPhoneの音声入力で文章を作っている。そしてDropboxで同期してPCでチャチャッと微調整&整形してアップしている。みんな絶対やったほうが良い。<br />
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ついでに言えば、クライアント以外の外部とのMTGなど、PCでメモを取るときにはマークダウンという記法を使ってテキストエディタにザザッと書いている。メモに簡単な記述式を当てることでそのまま議事録になり、その後のリユースに非常に便利である。すげえ簡単だからやったほうが良い。本来は簡易版HTMLみたいなものでウェブサイトのコンテンツを書くことにも使えるが、プレーンテキストのままでも文章構成が見やすいので、汎用性がとても高い技術です。<br />
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› <a href="https://qiita.com/tbpgr/items/989c6badefff69377da7">Markdown記法 サンプル集 - Qiita</a><br />
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最初からここまでは全て余談で、本稿は800/人の件の補足をしたいという内容です。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2017/11/3-800.html">行政書士組織論: 構造と力3 / 800のテーゼ</a><br />
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誤読していただくのは大いに結構で、そこから議論が始まるとさえ思いますが、「塩谷は行政書士業務では1人あたり年間800万円しか売り上げられないと言っている」という誤解が一部あるようで、本意でないです。つうか売りに走れば800なんて売れるやろ、限界値に設定してもしょうがない。<br />
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行政書士業務において1人事務所というスタイルは早晩破綻するので、早々にチーム制或いは組織形態へ移行していくべきですが、原則的に事業体はある一定の時期、規模まで上昇曲線を描いていくもの、という暗黙の前提条件があります(そしてそのうち、上昇曲線自体に疑問を持つことになるのでしょうが、これはまた別の話です)。<br />
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弊社AIはこの曲線を大体113%くらいじゃないの、というおおよその見込みで運営しておりますが、これが110%でも120%でも好きに設定していいと思いますけれども、その曲線のカーブを3年とか5年とか一定の期間維持していくためには、事業体が健全で健康でなければいけないんですね。利益追求のためにコストカットしまくったり、スタッフに無限のサービス残業をさせたり、フィニッシュする見込みのない高額案件を見切りで受任したり、できないんです。<br />
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種を撒かないと咲かないので、成長曲線を描くためには売上の中から一定の投資をして、スタッフに還元して、過剰な負荷をかけないために増員し、所内の諸々を磨いて、という作業を絶えず繰り返していきますが、このおおよその理想的なポイントが1人あたり年間800万円くらいの売上に集約されていくんじゃないの、という趣旨で前回の稿を書いたつもりでおります。じゃないと、売上がなさ過ぎる或いはあり過ぎるいずれかの理由により、無理がたたって破綻するんじゃないんかね。<br />
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他の士業のことはよく知りません。ですが恐らく、800/1人という設定値は士業の中では一番低いと思います。税理士だと1200/1人くらいで設定できるんじゃないですかね。これが行政書士の事業構造における限界というか、一般論としてこういうことがこの資格には構造として織り込まれてるんじゃないか、ということはうっすら認識を持っていると何かと便利なのではないかと。<br />
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800/1人という数字はもちろん標準的な参考値程度の設定ですが、まあ大体当たってると思いますよ。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268215 140.869355837.869532 140.2239088 38.666897999999996 141.51480279999998tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-68617158526748982532017-11-14T23:07:00.001+09:002021-06-21T20:02:57.967+09:00構造と力3 / 800のテーゼお疲れ様です、塩谷です。最近何故か、以下の古い記事へのアクセスが急増しているようです。原因は分かりません。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2014/03/blog-post.html">行政書士組織論: 組織の前提となる売上について(番外編 / 塩谷編)</a><br />
› <a href="http://www.gyo.so/2014/03/blog-post_24.html">行政書士組織論: 組織の前提となる売上について(番外編 / 長江編)</a><br />
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いわゆる「売上1000万円目指そうぜ!」的な記事ですが、このブログの想定読者の方々にはこの方法論はもう不要なはずなので、個人的にはさして重視していません。まあそれくらいの数字を前提にしないと組織論の端緒にも着かないよね、という前提条件のお話です。<br />
<a name='more'></a><br />
僕の所属する法人の決算が来まして、会計事務所からほぼ確定の数字が届いたので、しげしげと見つめてこの数日を過ごしました。もちろん会計事務所さんをディスる気持ちは毛頭ありませんが、いくら見つめても出てくる感想は「うん、知ってた」しかないのです。強いて言えば年初の予測より5%上にぶれた(&納税額が増した泣)ことくらいかなと。5%はぶれ過ぎかもしれません、でも今期の分を先喰いしているだけなので、3年スパンで見れば誤差です。<br />
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5%だとぶれ過ぎと思える程度には、自社の事業構造のことを把握できているということなので、おおよそ想定通りに物事が進んでいると言えると思います。更に言えば、前の12ヶ月決算と比較して売上は113%伸びており、この113%は更にその前の12ヶ月での伸び率とぴったり一緒なんですね。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2016/04/211.html">行政書士組織論: 構造と力2(或いは11期目終了の振り返りについて)</a><br />
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「普通に12ヶ月営業すると前年比113%伸びること」が構造に織り込まれていると言ってよいのではないか。というかそういうつもりでこの会社をやっているのだが。113は劇的な数字ではないが、複利で113%の投資信託があったら誰でも買うだろ、ということです。どなたかうちの未公開持ち分買いません?老後資金の一部にもってこいですよ。<br />
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さて、おふざけはこのくらいにして今回の主題を先に書いてしまいます。行政書士事務所を組織運営する上での数字の設定として、800万円/1人/年間という数字を業界に提案したい、というものです。<br />
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我々の業界で、巷間には行政書士として独立開業するなら1000万円も夢じゃないですよ、こうすれば1000万円行きますよ、という言説が溢れ、この数字がある種業界のスタンダードというか、目指すべき数字と認識されていると言っていいでしょう。検索してみると山ほど出てきます(ほとんどがコンサル笑)。<br />
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› <a href="https://www.google.co.jp/search?client=safari&rls=en&q=%E8%A1%8C%E6%94%BF%E6%9B%B8%E5%A3%AB+1000%E4%B8%87%E5%86%86&ie=UTF-8&oe=UTF-8&gfe_rd=cr&dcr=0&ei=ougKWtOuL7H98Af-yLzIAg">行政書士 1000万円 - Google 検索</a><br />
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今回の記事の冒頭にある、塩谷と長江ちゃんが書いた1000万円記事にアクセスが増えているのも、試験時期なんかが関係あるんだと思いますが、まあ1000の話はこのくらいにしましょう、1つのロールモデルということで宜しいか。<br />
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この数字の可否とか是非、正しいか正しくないかなどは論じる意味を感じないので、そういうものだということにしておきますが、事業体としての継続性を考えると、1000/1人なんて辞めといた方がいい、できるだけ速やかに、と思います。理由はいくつもありますが、ここではすっ飛ばしましょう。<br />
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1000/1人なんて普通の人でも十分可能ですが、業界的には目指すべき成功モデルになっているようです。業界に入るなら誰もがスーパーマンで熱意溢れ、実務に長けてマーケッティングも勉強し、セミナーで東京行って、商工会や青年会議所、ライオンズ、ロータリークラブにも皆勤して、保険屋とも毎週飲みに行って(もちろんFacebookもインスタもいいね!しまくるぜ!)みたいな世界が大っ嫌いなんですね。もっと普通でいいんじゃねえの、と。<br />
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普通の人々が集い普通に行政書士事務所を運営し、9時出勤18時退社(休憩1時間)残業なしの週5日勤務40時間、月160時間、盆暮れ正月含めた年休120日の240日出勤という稼働をすると、当然1人事務所では不可能なので複数スタッフのチーム制になりますが、1人あたりの年売りは800万円くらいに落ち着くのだな、という(現段階での)結論に達しました。んでこの稿を書いています。1人には、所長クラスや従業員である資格者、パートさん、間接業務の事務スタッフなど全てを含みます。<br />
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(何度も書いていますが、塩谷が想定している行政書士とは許認可を中心とした商事法務全般を主要業務としているので、相続などの民事系、コンサルやセミナー、出版などのタレント系を前提にしていません)<br />
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800/人で計算してみると、所長+従業員行政書士+パート2名=4名なので単純な掛け算をすると年間売上3200ですが、パートさんは100%稼働しないので少し減算を入れ、丁度3000くらいになります。すっごい無難で妥当な数字になります。<br />
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また、以下のような計算もできますね。年間に800万円売り上げる従業員である行政書士さんがいたとしましょう。大体みんな「もっと給料ください、今期売上3000ですよね、売上上がってますよね」などと言うようになります。800万円を月160時間の12ヶ月計算してみると、1時間あたりの売上は4166円、賃金に回せるのはどんなに比率を上げても50%なので、時間給になおすと2083円、月給になおすと33.3万円になるので、所長などで売上そのものに責任を負う立場でない場合、従業員としての給料は平均33万円で頭打ち、ということになるのです。おっかないですね...。<br />
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7人だったら5500くらい、10人だったら8000くらい、12人で1億くらいですね。もう妥当すぎて言葉がありません。付言すれば、士業の利益率は10%が適正値なので、12人いたら利益だけで業界の売上目標と同じ数字です。つまりだから、普通の人は組織を作るか、組織に所属するのが合理的な生き方になるのです、この業界の未来。合理性は問題じゃない、俺は自分の事務所を持ちたくて仕方ないんや、やらせてくれ、というなら止めません、頑張ってや、としか言いようがない。<br />
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残業をする、スーパーマンがスーパーマンとして活躍する、業務単価が異常に高額なもののみ受ける、脱法行為をして不当に高額の報酬を請求する、横領する、脱税する、処理能力の限界を越えて受注する(そして事故る)など様々な方法で、800/人以上の数字を出すことは全然可能です。いくらでも何でもできます。ただ、安定継続的に事業を行い継続して売上を上げて利益を出し、事業者に成果を還元し、更に次の事業を展開していくには、無理せず普通にやっていくに越したことはないし、スーパーマンばかりで会社なんてできないので、少なくともうちの会社では113%ずつ伸びていくように、800/人くらいを想定して運営していこうと考えています。<br />
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もっと書くべきことがあると思いますが、大体書くべき趣旨は終えましたし、書き始めてから飲んだワインが完全に効いてきているので、この稿はここで一旦締めて次に続きたいと思います。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-47613674545660851842017-10-03T22:52:00.000+09:002017-10-03T22:52:30.397+09:00大型化への予想9月の終わり名古屋に出張しまして、業務上のスケジュールがあったわけではないのですが、現地の方や他のエリアからちょうど来ていた方など、同業の皆さんと会って話してきました。例年9月末はAIの決算や閑散期と重なることもあり、この時期に全国漫遊しております。<br />
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今期の漫遊でイケてる同業さんたちと話してきて、そこから気づいた点やこの先の業界予測などをまとめておきたいと思います。あとあれです、現地でも出た話ですが、塩谷が毎日このブログのようなことばっかり考えているわけもなく、俺こんな固い人間じゃないんですが、塩谷と長江ちゃんが普段電話やチャットでやり取りしている内容のまとめなんです、議事録っぽいというか。そこから組織化に関連するようなトピックを編集して上げておくという感じでございます。<br />
<a name='more'></a><br />
1つ種明かしというか、それほど秘密にしてるわけでも崇高な理論でも何でもないんですが、AIのこれまでの経営戦略のトップ項目があります。日本の主要都市に営業所を置いて、都市型のテナントに若いスタッフを配置し、主に許認可周りの企業法務を多面的に取り扱いつつ、営業所間に点在する案件を横断的に受注する。本店を東京に置くことで地方エリアの同業者に優位性を確保する、というものです。これを表面的に表すと「国内主要都市圏で安定継続的に軽度から重度の企業法務に関する手続きを大量に処理し続ける」という、いつものお題目になります。<br />
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この経営戦略は当り前の話ですが、意図的にこの線を狙って経営しておりました。だからどこかの営業所の売上がガタ落ちして完全にコスト部門になったときにも、他の黒字営業所からお金を回してでも維持してきましたし、この戦略は10年スパンのものなので、よほどのことがない限り、変更されることはありません。これをやるために塩谷と長江は手を組んだと言ってもいいでしょう。<br />
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オランカエ予想という学説があります。市場は、こんな奴おらんか、というニーズを常に持っており、そのニーズを満たす存在がある場合、その存在に対してあらゆるニーズが集中するであろう、という学説です。この予想はまだ実証されておりませんし論理的に解説した人もいませんが、AIが多店舗展開を始めて5年、我々はこの予想を実地に体験しておりました。つまり、この路線でガンガンやってた、ということです。すいません全部嘘です。<br />
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› <a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%AC%E4%BA%88%E6%83%B3">ポアンカレ予想 - Wikipedia</a><br />
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言葉にしにくいのですが、この路線は良いのではないか、という仮説の基に多店舗展開しておりましたが、やはりこの線には強いニーズがあるんですね。んで、我々はこのニーズを一定程度掬っていたものと思われます。この点にはAIに競争優位性がありましたし、多店舗展開のノウハウは恐らく他所様より多少あります。<br />
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(余談ですが、名古屋の某巨大さんとお話していても感じたこととして、器には器に合った案件がもたらされるものなんです。非論理的だということは十分理解しているが、そうだとしか言いようがない。つまり、現状の自身のレベルにいる限り想像もできない巨大な案件というものが、世の中にはあるのだ、しかもたくさん)<br />
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んで今回の漫遊で感じたことですが、この優位性が相対的に弱体化してきているな、ということです。単体店舗経営も、多店舗展開も、その面だけを見てどちらが正しい、間違っているということでは決してなく、経営戦略の全体の中で単体が向くのか多店舗が向くのか決まるものと思いますが、多店舗に向く戦略のもとに多店舗を行う同業者さんが、この1年の間に増えていることを感じます。<br />
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(なお塩谷がこの稿でいう多店舗とは、一定以上のエリアの隔たりを前提にしています。緊密なエリアでの多店舗というのもアリだと思いますが、まだカニバリゼーションとかそこまで業界が成熟してねえべ)<br />
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多店舗をやっている事務所が、ここまでの5年はごく少数派だったんで、仙台東京福岡の3店舗を1つの法人として経営しているAIには、ただそれだけでその点の優位性がありましたが、今後はそうでなくなります。多店舗事務所が増えているんです。んでさあ、我々はどうしよう、ということを考え始めております。<br />
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まあ多店舗であるだけでなく、これらを繋ぐインフラの話や拠点毎の営業戦略、中身の人材についてのノウハウ、財務の運用などの点で5年分の蓄積があるので、すぐこの優位性が無効化されるとも思いません。言うは易し行うは日々修羅場、だしさ。これが気にならないことがどれほど無神経なことかあなたは知らない。ですが相対的には弱体化してくることでしょう。<br />
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単体にしろ多店舗にしろ業界自体は大型化の方向に進んでいるので、大型化に伴う社内制度設計という面では、行政書士の業界は途上というより、まだ何にもやってないという段階だと思います。ここからトライ&エラーを繰り返しながらこのノウハウも蓄積されていくことと思いますが、そもそも士業法人の制度自体が非常に窮屈なもので、これを政策的に改善していこうという動きも名古屋においてスタートしていることを付言して終わりに致します。<br />
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塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268215 140.869355837.869532 140.2239088 38.666897999999996 141.51480279999998tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-78244688748459260642017-09-06T22:50:00.000+09:002017-09-06T22:50:39.438+09:00相対化 / 自己否定について毎度ありがとうございます、塩谷です。我々のメイン事業である行政書士法人の決算が近づいており、今期の振り返りと来期への展望などを漠然と茫洋と思い巡らせており、大雑把に言えば今年1年もよく働いた、そしてイメージに近い運営を続けられたのではないかと思っています。<br />
<br />
年度後半は複数営業所でフロントにいたスタッフが同時に退社することと、これに伴う引き継ぎ作業など発生しまして(ちなみに全部円満退社です)、まあ運営側にもこの辺のノウハウは溜まってるというか慣れてるので、神経使いますが決めるべきところを決めて関係各位になるべくネガティブな影響が出ないように、準備できたのではないでしょうか。<br />
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さて、前回のことを覚えている人なんかいるわけないんですが、俺も覚えてないんですけど、無理矢理思い出して続きを書いておきたいと思います。きっと自分自身が先々読み返して参考にするはずなので、オピニオンまとめというところです。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2017/07/blog-post.html">行政書士組織論: 入り口の多様化について</a><br />
<blockquote class="tr_bq">
自分も資格業で身を立てているので、その立場から対策をするとすれば、まず自分を相対化せよ、ということかと思っています。相対化、客観視とも言えると思います</blockquote>
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<a name='more'></a>士業の仕事の入り口が多様化してきており、士業以外のサービス会社などがいわゆる元請けになる局面が増えているし、今後も更に増えてくるだろう、という見立てです。こういうことは市場環境の変化であって、誰が嫌だと言っても変えることなんてできないし、抵抗しようとすることに労力をかけるのは時間の無駄だと思っています。だから「大まかに流れはこうだ」という見立てのもとに、じゃあその中でサバイブするために自分はどうすべきか、という順番で物事を考えるようにしています。<br />
<br />
この稿のまとめを先に書けば、資格者である、資格業をしている、事務所の代表である、資格試験のために努力したのである、過去にはこんな実績を持っているんである、など自分を取り巻く(自分の目から見れば)ポジティブな前提条件を取っ払って、相対的に市場の中での自分の価値を再定義することが肝要なのではないか、更に言えば、現在を自己否定してしまったほうが新しい局面には有効だと思う、という内容になります。毎度のことながら抽象的ですね、まるで僕自身のようです笑<br />
<br />
局地的に、法務サービスの入り口(相談の窓口くらいの意味)が士業プロパーからサービス事業者の付帯項目に移っていっている、という市場環境を前提にしてみましょう。もちろんこれまでも、事業者の会計の悩み事を生保外交員が受けて、何かのついでに税理士に取り次ぐ、というようなことは日常的に行われてきていますが、これがもっとはっきり大きな規模で行われるようになってきている、というのが前回の上記記事です(士業はサービス事業者が囲い込みを行う際のツールになってきている)。<br />
<br />
簡単に塩谷のスタンスを述べれば、大きな流れとしてそうなのであれば、じゃあサービス事業者が使いやすいツールとしての士業とはどういう形をしているのかを考えるほうが理に適っているんじゃないか、ということになります。このことは、資格者の主観で望ましい状況を想像しても答えが出ないので、自分(というか自分の事業を、ですね)を相対化して、その自分が求められている姿を外側から作り上げていくことになります。<br />
<br />
当然主観的には望ましくない姿になっているかもしれません。サービス事業者のパシリになるということかもしれませんからね。だったら先生商売して代表者としてふんぞり返っている方が自己実現には近づくかもしれません(資格取るのも仕事取るのも散々苦労してここまで来たんや、偉くなったんや、的な)。<br />
<br />
SWOT分析というものがあり、個別にGoogleで検索していただければ良いと思いますが、サービス事業者に対するストロングポイントは法令上の独占業務を完全に合法的に行えることですし、オポチュニティ(機会)は、サービス事業者が営業をかけるほどに継続的に定形案件が流れてくる、ということになります。弱点(ウィークポイント)は士業は金がねえ、ということですね笑<br />
<br />
分析してみると、サービス事業者が元請けになる世界観は必ずしも士業にとって悪くないものに見えてきます。強みが持てているのであれば、単なる下請仕事にはならずそれなりに双方向的に意見を出しながらサービスを作っていく関係にもなれるでしょう。だったら相対化して分析して、アジャストするだけです。<br />
<br />
昨今話題になることが多いような気がしますが、開業直後の若手が玉砕価格で市場を荒らしてる、という言説ですが、そういうのは市場全体における使いやすさ(サービス事業者から見たツールとしての使いやすさ)という意味で言えば、端的には使い捨てできるという部分だけなので、正しいアジャストの仕方とは言えないですよね(だからホント悪いこと言わないから玉砕価格辞めなはれ、先輩のアドバイスや)。<br />
<br />
更に一歩踏み込んで、市場の要請にアジャストしていく過程で現状の何か(体制とか)が不整合になるとか、新しい未来が見えるとかであれば、現状を自己否定してしまえば良いと思うんですね。国内主要都市圏で安定継続的に軽度から重度の企業法務に関する手続きを大量に処理し続けること、というのが弊社AIの現状のスタンスですが、これは今の環境を眺め回して見るとそうすることが有益だからそうしているのであって、環境の変化に応じてぶっ壊してしまって差し支えないと思っています。<br />
<br />
(塩谷がご同業の方からいただく質問ぶっちぎりナンバー1が「なんでAI入ったの?」ですが、そうすることが合理的だと思ったんで、当時のスタイルは完成していたんですが、自己否定した次第です、と毎回お答えしております)<br />
<br />
自己否定は一時的には色んな意味でつらいですが、中長期的には合理的に働く場合が多いように思います。何より、完成したスタイルというのは反面代替が利かないという弱点があり、その根幹を否定すると新しい枠組みが出来上がって、自分自身も事業もスパイラルアップしていく場合が多いのではないかと。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本、宮城県仙台市38.268215 140.869355837.869532 140.2239088 38.666897999999996 141.51480279999998tag:blogger.com,1999:blog-8023357898374581452.post-31152157539286477672017-07-02T22:07:00.000+09:002017-07-02T22:07:34.312+09:00入り口の多様化についてどうも、塩谷です。6月が終わり今年も折り返しですね。月並みな話で、もう今年も半分終わっちゃったかー、歳取るごとに時間の流れが...なんてことを言いたくなるのですが、ふと振り返って「果たしてこのまま許認可屋のおっさんとして職業人生を終えるのかしら」などと思うこともあり、ではその職業人生をどう感じるのかと言えば、僕は独立してからこっち、まるでお伽噺のような士業の美しいストーリーの中に現在進行形でおりますので、まあそれはそれでいいんじゃねえの、としか言いようがないですね。<br />
<br />
そんな安穏とした6月の終わり、平和ではあるがさすがに月末なので忙殺されているというある日の昼下がり、マイメン長江ちゃんから「freeeでこんなサービス始めるらしいで!」というコメントと共に以下のリンクがチャットにより送られてまいりました。<br />
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› <a href="https://www.freee.co.jp/news/freee-hrtech-0719-4989.html">freee がクラウド初の「給与・人事・労務」一気通貫対応 HRTechのデータプラットフォームを目指す | freee プレスリリース</a><br />
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<a name='more'></a><br />
AIの代表者は俺じゃなくあくまで長江ちゃんなので、俺はこの会社の責任は全て彼に押し付ける気満々ですが、さすが代表は月末締めでがっちゃがちゃになってる現場を超越している、業界リサーチを怠らない。だがマイメン、この記事1年前のだぜ。始めるらしいんじゃなくて、もう始まって1年経ってんのや。<br />
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でもいいんです、業界の趨勢なんて1〜3年スパンでなんとなく把握してれば。MFクラウドの人事サービス取り扱いも2年前の話だしね。<br />
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› <a href="http://www.njh.co.jp/general_news/20150702-g01/">『MFクラウド給与』、煩雑な社会保険料計算・事務手続きをクラウドでサポート | エヌ・ジェイ出版販売</a><br />
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さて冗談はさておき、弊社でこれらを使うかと言えば、絶対に使いません。毎月お金払って(イケてる)社労士に顧問してもらってる方がはるかに経済合理性があることなんて分かり切ってるし、合理性を越え、合目的性も満たしてくれるので、選択の余地さえありません。俺は人事系の手続きをウェブで簡単に済ませたいんじゃないんだ、会社を安定継続的に発展させたいだけなんだ。その為の経費なんていくらでも惜しまん。<br />
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自社で導入はしないのだが、こういうニュースを見て、じゃあ自分の事業にどのように関係するのか、ということは考える必要があります。大まかな見立てをすると、入退社の手続きや日々の経理、又は時間の経過で機械的に動くものは、プログラムを組むことで管理把握できるようになっているので、士業はこれらを処理する仕事を失います。手続き業務と呼ばれるようなものです。もう少し詳しく言えば、これらの中で士業が独占的に処理していいことになっている事柄(士業の好きな独占業務というやつ)は、士業は処理だけさせてもらって、果実という名の利益は他の事業者が得るようになります。<br />
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入り口が既に変わってしまっているのです。AIの取扱業務の中でも結構なウェイトを占める入札参加登録申請というものがありますが、AIで元請&施工になるものがまだまだ割合としては多いものの、「ああ川上抑えられちゃったな」と感じています。川上に鎮座しているのは税理士でも弁護士でも司法書士でも、もちろんモグリのチンピラでもなく、上場企業のサービス会社です。士業ですらないんです。<br />
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これは入札参加に限ったことでなく、前田くんも某グルメ情報系媒体から仕事もらってると言ってましたし(前田くんが誰かは説明しない)、税理士が大好きな理美容業界を根幹からガッチリ握っているのは熱い辛子みたいな名前のサービスです。熱い辛子が理美容業者から根掘り葉掘りニーズを聞き出し、お金の相談が出てきたら税理士を外注下請として使う、という世界がもう出来上がっているんです(んでマージンな、みたいな)。<br />
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freeeやMFクラウドみたいなサービスは、お金の流れを扱うので事業化しやすく、またフィンテックと言われる分野も拡大している最中ですので、一般事業者が参入しやすい中小企業法務の分野だったんでしょう。出資してるのも金融機関だしさ。これを入り口にして、一般のサービス事業者はどんどん中小企業法務という分野を食っていくと思います。さっきの熱い辛子の会社さんは理美容業者の予約管理サービスから入っていって、経営周りまでサポートし始めているようですね。んで、面展開や営業力、提案力、いわゆるマーケティング力、なにより資金力などは、士業なんてこれらの業者に敵いっこないんでございます。<br />
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更に言えばこれら一般事業者にとって、士業に出しちゃう業務というのは、事業モデルの根本じゃありません。どちらかと言えばカスタマーのフォローアップに近いところなので、そこから利益を上げる必要が全然ないんで、利益は自社のメイン事業で得られれば全然オッケー、なんです。結果としてどうなるか、業務単価が下がるんですね。<br />
<br />
別に僕は読んでくださる方の不安を煽っているつもりはなく、煽って護摩符でも売りつけようという気もなく、セミナー開いて会費10万円いただこうというつもりも毛頭ありませんが、現在首都圏を中心に起こっている事業環境の変化を客観的に俯瞰して先の見立てをすると、論理的に考えてそうなるやろ、ということです。士業目線で強気に見積もっても、入り口が士業プロパーから一般事業者に移っていっており、この流れは更に進む、というのはまず間違いなさそうです。<br />
<br />
どうしましょう、一般の事業者が参入できないような高難易度の業務を高単価で扱いましょうか。または思いっきり属人性を上げてコンプライアンスコンサルティング業務に特化しましょうか。僕はどっちも嫌です。どうなるかは分からんが、以下のようになるだろうと僕は思っています。<br />
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› <a href="http://www.gyo.so/2016/03/blog-post_17.html">行政書士組織論: 士業法人を買うのは誰か</a><br />
<br />
自分も資格業で身を立てているので、その立場から対策をするとすれば、まず自分を相対化せよ、ということかと思っています。相対化、客観視とも言えると思いますが、そのようなことを次の稿ではまとめてみたいなと。例によって次がいつのことになるのか不明ですけれども。塩谷豪http://www.blogger.com/profile/01825361854795594511noreply@blogger.com日本, 宮城県仙台市38.268215 140.869355837.869532 140.2239088 38.666897999999996 141.51480279999998