. 行政書士組織論: 行政書士業界の小ささ

2016/03/08

行政書士業界の小ささ

どうもです、塩谷です。

僕は同業者さんや士業さん方のブログなどを全く見ず、新しいHPなども徘徊せず、セミナー等にも全く行かないので、業界動向などには非常に疎いです。お知り合いになった方に色々教えてもらうことくらいでしょうか。

ですがそうも言っていられないので、以下の業界紙を購読して毎号拝読しています。

› 士業事務所経営の専門誌「BESTFIRM Magazine」

このマガジンの最新号では「士業事務所規模ランキグ」という何とも刺激的な特集を組まれており、全国の弁護士、司法書士、税理士、社労士、行政書士など全士業を従業員数でランキングしています。従業員数と事業規模は必ずしも相関ではないこと、また純粋な士業としての業務以外の部分で稼いでいる事務所さんも多数あることを合わせて考えると、100%正しい「規模ランキング」ではないかもしれませんが、士業の根本的な仕組みが労働集約ビジネスであることから、従業員数から規模を推し量るというのは、最も妥当な方法だと言えると思います。


名だたる士業事務所が列記され、トップ220の事務所が公開されていますが、さて我らが行政書士はなんと1社のみ、神戸の某自動車関係手続きの覇者ですが、その1社しかランクインしてないんですね。

なんと、と言いましたが実はそれくらいのことは想定されていることで、やはり一番多いのは税理士法人です。行政書士というのは、これほどまで士業の中ではか弱い存在だということです。僕は将来的なビジョンとして、士業の主戦場である中小企業法務の大半は会計マーケットが持っていくと思っていますが、そう遠くない未来のことなのかもしれません。

ですがこれも、士業法人に一般民間企業が出資できないという制限があるからこそ起こることで、士業法人に民間出資が可能になれば、士業のマーケットそのものが民間サービスの一部門(の端っこ)に集約されていくと思いますが。そして、その規制緩和については(資料なくしたんでどこで読んだか覚えていませんが)議論自体はされているはずです。議論の余地があれば、そう動く可能性も多分にあると思っています。

残念ながら僕には、行政書士であることに自己同一性の根拠がないので、そのことを悲観したり抵抗策を考えたり、ということはしません。そういうこともありうるという前提で、ではそのために採っておくべき対策は何かと考えたうえで、行政書士事務所の組織化という選択をしているということでした。毎日色々考えています。

(まあでもいいじゃないですか、仮に何もかも失敗して裸になっても、組織化しようなどという段階まで来た行政書士さんであれば、自分と女房子供食わせるくらいの稼ぎはバッチだけでなんとでもなると思いますし。本当に使える資格取ったものですね)