. 行政書士組織論: 2月 2017

2017/02/14

成長と安定について

ども、塩谷です。2月の仙台は極寒と言っていいですが、僕もかれこれ20年これを過ごしているので、この時期のこの気候については諦念しかないです。冬の東北に険しい表情でビルの間を足早に通り過ぎる行政書士(アラフォー)、という格好良くも何ともない日常を過ごしています。

ともすればいわゆる「イケイケ系」と思われがちな我々(年齢的に)中堅層の行政書士ですが、実は一定以上の結果を出しているのは殆どが保守本流的でオーソドックスな、イケイケでもない事務所さんの方が多数であり、月並みだが突出するよりも安定した事務所運営を行うほうが、中長期的には経済合理的だと思うよ、という趣旨の稿を上げたいと思います。

--(以下余談)
30代後半から40代前半くらいの我々行政書士の一部がイケイケなんでしょ、と思われている理由は、恐らく彼らの開業時期と士業におけるウェブの時代が合致していたからですよね。10年前まで、あらゆる行政書士のサイトで皆が皆ガッツポーズしていましたし。んで、ウェブというものの性質上、イケイケっぽく振る舞うことが合理的に働く場合が(当時は、としますが)多かったのだろうと思います。

その当時、若手の行政書士がガッツポーズをしているサイトと言えば「起業支援」や「会社設立」などが王道でしたが、この市場はすべて後から来た会計マーケットが持っていき、価格が限りなくゼロになる(というか現時点ではマイナス会計さえありえる)という実にウェブらしい経過を辿りました。ガッツポーズをするのは、行政書士でなく税理士にチェンジしました。

同じ時間軸の中で、司法書士は過払い金請求というマーケットを完全に食い尽くし、ウェブによって法務サービスの地域的制約を事実上ゼロにするという作業をしました。我々はこのウェブの特性2つを間近に見ていたことになりますが、とても貴重だったと思いますよ。そして行政書士は、その特性にハマる業務をまだ発見できていないっすよね。
--(余談終了)

なお先に塩谷個人のスタンスを付記しますが、素の塩谷は根本的に混乱愛好家(カオスラヴァー)ですが、事務所運営においては猜疑的と言っていいほど保守的で神経質であり、マメで漸進主義的です。更に言えば敢えてそういうポジションに自分を追い込んでいるので、仕事をしているときに「ああ楽しいなー」とか「好きなことやってるなー俺」なんて感じることなど一瞬もなく、朝から晩までずーっと憂鬱ですが、そうして今の事務所を運営すること(国内主要都市圏で安定継続的に軽度から重度の企業法務に関する手続きを大量に処理し続けること)が社会に有用であると考えているので、仕方がないです。これしかできねえし。

2017/02/01

構造と利他性について

ども、塩谷です。例によって久しぶりの更新となりまして、行動日記ではないブログであり、しかも営利やまして虚名を目的としていないものなので、放置しておくと無限に放置されます(3年半以上やってて58記事笑)。

実はなぜか、全く更新されていないにも関わらず、このブログのアクセス数が増加しており(といっても元々が滅茶苦茶しょぼいのでタカが知れていますが)、以下の記事へのアクセスが多いのですね。理由はおそらく、行政書士試験の合否発表が関係していると思われます。

行政書士組織論: 特定行政書士制度創設へ

自分で書いておきながら、だが言っておきますが、僕は行政書士の一般論を代弁していないと思うので、上記の記事では一部否定的な意見にも取られかねない記述がありますが、これから行政書士にならんとする方は、この記事をもって「特定行政書士あかんのや、辞めよ」と思わないでいただきたい、ということです。