. 行政書士組織論: チャットワーク導入の顛末

2013/12/25

チャットワーク導入の顛末

僕が今所属している法人では、社内連絡ツールにチャットワークを使っている訳ですが、面倒くさくなくていいですよ。

クラウド型ビジネスチャットツール|チャットワーク (ChatWork)

メールじゃ駄目なんですか、という話もあるんですが、「件名:○○会社さんの件 | お疲れ様です。仙台事務所の塩谷です。今日なんちゃらかんちゃらうんたらかんたら.....ご検討ください。引き続き宜しくお願いします。以下署名欄」みたいなことを社内でやってるのが、もう面倒くさくて仕方ないんですよね。


社員数3,000人クラスなどであればまだしも、士業の事務所など多くても全拠点で数十人程度な訳ですから、基本的に就業時間中は全員が依頼者の応対で手一杯でなければならないはずなんですね。社内の人間にメールで「どもども、お疲れっす」なんて言っている暇はないのです。なので、単刀直入に用件だけババッと伝えられるツールで、チャットいいよな、ということから色々検討が始まりました。

なお、先日長江が書いている通りちょっと時代遅れなところはあるものの、メールというのはある局面では便利なのですよね。今メールアドレスが1つもないという人って珍しいと思うので、メールアドレス=個人を特定する記号、みたいなものなんじゃないでしょうか(僕がこの先、所属や住所が移ることがあっても、info<atmark>nakanoya.me というアドレスでトラッキングできます)。

メールはもはや、全方向的なオープンな連絡先として捉えたら良いでしょう。所在地や電話番号と同じようなものです。チャットは、送る相手を事前に特定して管理するものなので、メールに比べてもっとクローズドな使い方をするのに向いています。

東京仙台、東京福岡、仙台福岡など拠点間をチャットでやり取りしつつ、僕のいる仙台事務所内でも連絡はチャットワーク使ってます。「○時○分○○商事の△さんからお電話ありました」的なメモ紙も全廃止、「○社の決算変更受付終わりました」という業務報告も全廃止、全部仙台事務所のグループチャットに流すようにしています。

このブログの大きなテーマでもある「士業事務所の組織化」にも通じる部分が大いにあるのですが、うちの会社は依頼者担当制を廃止していています。「この案件は○○さんの担当」というのが基本的になく、全案件を全員で処理するような体制を取っているので、例えば○○商事の決算変更届が終わったことを事務の子が僕に報告しても、ただそれだけで終わりで、それでは意味がないんですよね。

○○商事の決算変更届が終わったことは、少なくとも1拠点内の全員がシェアしているべき報告なんですね。で、それを翌日のミーティングの場で報告してもいいと言えばいいんですけど、忙しいじゃないですか。その時間はやはり、お客さんに使うべきなので、事務連絡としてチャットに流しておけば十分なのではないかと思いますね。

あとまあ、細かいことですが、チャットワークは相手がログインしていなくても送れたり(Skypeはできない)、誰かにチャット上でタスクを割り当てられたり、チャットの議題に上がっているファイルをそのままチャット上にアップロードできたり、ビジネス用途に特化して設計されている印象を受けますね。

無駄話にも、長電話にもそれなりの有用性があり、適性があるものなんで、全部が全部無駄でないし適してもいないんですけど、ツールは用途により使い分けだということだと思います。数十人規模の事業体内部の連絡ツールには、そういう点でチャットが便利だと思うし、とりわけチャットワークは使いやすいと思います、ということで。